とにかく子供達はオモチャが大好きである。特に最近は、昔では考えられないような凝った仕組みやデザインのオモチャもあり、結構なお値段がしたりするものだ。
しかし、世界にはオモチャを買ってもらえない子供達だってたくさんいる。一方で、裕福な家庭の子供達もいる。それぞれの家庭のキッズ達がどんなオモチャで遊んでいるのか、ある海外団体が調査したとのこと。なかにはペットボトルや棒切れなどもあり、その結果を知ったら、どれだけ我々が恵まれているか痛感してしまうに違いない。
・生活水準が異なる国に暮らす子供達のオモチャは?
米ニュースサイト『BUSINESS INSIDER』によると、生活水準が異なる国に暮らす子供達のオモチャを調査して紹介したのは、Gapminder Foundationというスウェーデンの非営利団体が行った「Dollar Street:ダラー・ストリート」というプロジェクトだ。
同プロジェクトの関係者が各国の一般家庭を訪れ、ひと月に大人1人が必要な生活費と子供のお気に入りのオモチャ等を調査したとのこと。
例を挙げると、ハイチ共和国のある家庭では、大人1人がひと月に必要な生活費は39米ドル(約4300円)。そしてその家庭の男児が大切にしているオモチャは、かなりボロボロになったテニスボールといった具合。
・国別に紹介
では、生活費と子供のお気に入りのオモチャについて、いくつか国別に紹介することにしたい。ちなみに、生活費はその国の平均水準ではなく、あくまでも1つの家庭で大人1人がひと月にかかる費用である点に注意して頂きたい。
【ボリビア】
生活費:254ドル(約2万8000円)
オモチャ:ぬいぐるみ
【ジンバブエ】
生活費:34ドル(約3800円)
オモチャ:プラスチックの袋などを丸めて手作りしたボール
【インド】
生活費:65ドル(約7200円)
オモチャ:お手製のバット
【フィリピン】
生活費:98ドル(約1万1000円)
オモチャ:アクション・フィギュア
【コロンビア】
生活費:123ドル(約1万3600円)
オモチャ:サッカーボール
【ナイジェリア】
生活費:124ドル(約1万3700円)
オモチャ:木の棒
【チュニジア】
生活費:218ドル(約2万4200円)
オモチャ:キックスクーター
【アメリカ】
生活費:3450ドル(約38万円)
オモチャ:iPhone
【ラトビア】
生活費:1万1381ドル(約125万円)
オモチャ:ぬいぐるみ
【ウクライナ】
生活費:476ドル(約5万2800円)
オモチャ:ガラケー携帯電話
──以上。例に挙げたラトビアのある家庭は、ひと月にかかる大人1人の生活費が1万1381ドル(約125万円)にもなり、その家庭で子どもたちが気に入っているのは「ぬいぐるみ」という結果であった。
・どれだけ恵まれているか痛感……
個人的な話で恐縮だが、筆者の5歳の甥っ子と9歳の姪っ子も、「そんなに必要なのかな……!?」と思ってしまうぐらい、山ほどあるオモチャに囲まれて暮らしている。と言いつつ、つい可愛い姪&甥を甘やかしてオモチャ屋へ連れて行き、色々買ってしまう筆者も良くないのだが……。
こうやって、木の棒や手作りのボロボロのボールで遊んでいる子供達の存在を知ると、どれだけ我々が恵まれているのか痛感して心苦しくなってしまう。「だから贅沢はするな」と言っているのではないが、つい当たり前に思いがちなことに感謝する気持ちを忘れず、物を大切にするよう心掛けたいものだ。
そして、世の中にはオモチャを買ってもらえない子供達が大勢いることを、身の回りの友達に教えることも大切ではないだろうか。
参照元:Facebook @Dollar Street、BUSINESS INSIDER、Dollar Street(英語)
執筆:Nekolas