いきなりだが、鹿児島県には全国チェーンの大型スーパーを黙らせるレベルの「最強ローカルスーパー」が存在するらしい。年中無休24時間営業なだけでなく、マジで圧倒的な品揃えを誇り、合言葉は「無いものはない」なのだとか……それが本当だとしたら鬼である。
ということで今回は、噂の真相を確認すべく現地に行ってきたのだが……結論を先に言ってしまうと、確かに無敵だった。一般的なスーパーでは絶対に取り扱っていない25億年ものの○○まで売っているとは! とにかくスケールがハンパじゃなかったので詳しく紹介したい。
・阿久根市へ
なんでも揃って、いつでも営業している巨大スーパーの名前は『A−Z』。おそらく「A~Zまで揃っている」ということだろう……シンプルかつ無敵だ。鹿児島県で3店舗展開しているご当地スーパーで、筆者が向かったのは阿久根市にある1号店「A−Zあくね」である。
鹿児島市からは車で約1時間30分、目的地の15キロ手前から案内看板が設置されていたため、迷うことなく「A−Zあくね」に到着した。敷地が広大すぎるのは想定内だが、入口で車を販売しているのは想定外。後で知ったが、車は国産全メーカーを揃えているらしい……いきなりマジかよ。
ちなみに阿久根市は、過疎化と高齢化が進んでいる人口約2万4000人の小さな町だが「A−Zあくね」の敷地は東京ドーム3個分である。繰り返しになるが「生活に必要なものは何でも揃える」というポリシーから、車の取り扱いも始めたとのこと……そしてこの「生活に必要なもの」の幅がヤバかった。
・38万点以上のアイテム
たとえば、入口すぐ横の「骨董品コーナー」で見つけた本日の特売品は、そば屋の店先でたまに見かけるタヌキの置物……! 1万8000円がお買い得かどうかはさておき、スーパーで売っている時点で奇跡だろう。タヌキを探している人が発見したら泣いて喜ぶハズだ。
そして圧巻だったのが、一般食品の調味料コーナー。たとえば醤油も、要望に応じて可能な限り商品を揃えた結果、大きな陳列棚を埋め尽くすほどに……おいおいウソだろ。「可能な限り」の限度を超えている。まさにA−Zの品揃えと言えるだろう。
聞けば、品揃えで最優先するのは「販売効率」ではなく「お客様のニーズ」だという。他にも一般的なスーパーではまず取り扱ってないだろうゴムボートやギター、グラウンドゴルフ用クラブやインド民族衣装のサリーも売っていた……なんというか、ニーズもすごいな。
・25億年
そして1番高額な商品は、1215万円の鍾乳石のインテリア。値札に「25億年」と書いているので、おそらくバクテリア全盛とされる約25億年前に誕生した商品ということだろう。間違いなく貴重だとは思うが、個人的にはそば屋のタヌキの方が好みだ。
・A−Zとんこつラーメン
それはさておき、食事処やゲームコーナーもあるので、歩きまわって疲れたら休憩することも可能である。筆者はラーメンコーナーで「A-Zとんこつラーメン(400円)」を注文。味はまあ普通だったが、小休憩したおかげで数時間店内をグルグル楽しむことができたぞ。
ということで噂通り、年中無休24時間営業のA−Zは人口の少ない不便な地域で、利益よりも地域の生活者のニーズを優先していた。なんでも、熊本地震が起きた時には「ここに来れば何でもある」と多くの方が来店されたという。それほど頼もしいスーパーなので、機会があればぜひ足を運んでみてくれ!
参考リンク:A−Z公式ホームページ
Report:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.
▼広すぎる店内
▼芋焼酎コーナー
▼オリジナル焼酎
▼コミックコーナー
▼ゴムボート
▼木彫りのお面
▼インド民族衣装サリー
▼金魚コーナー
▼電動カート
▼鍾乳石コーナー
▼庭園で見かけるやつ
▼すべて商品である
▼タイヤ
▼ピットサービスもあり
▼カレー・ラーメンコーナー
▼A−Zとんこつラーメン
▼敷地内にコンビニもあり
▼ガソリンスタンド
▼霧島市にある「A−Zはやと」にも行った
▼安定の醤油コーナー
▼シャワートイレ
▼洗面台
▼カラータオルのバリエーション
▼車コーナー
▼眼鏡屋
▼1000円カット
▼コインランドリー
▼精米屋
▼岩盤浴まであるなんて……!
▼頼もしいスーパーだった