今や映画やドラマで合成技術を使うのは当たり前。コンピューターやソフトウェアの進化もあって、実写とCGはほとんど区別がつかないほどリアルになっている。そして現在、その技術は想像以上に凄いところまで来ているようだ。
理由は、有名SF映画を手がける映像プロダクションが新たに公開した驚異のデモ動画を見たらよくわかる。リアルタイム合成技術の最先端を見てしまったら、ディスプレイに映るもの全てが信じられなくなる……かもしれないのだ。
・実写にしか見えない “リアルタイム” 合成映像
驚きの動画を公開したのは、スター・ウォーズ、スーパーマン、マトリックスなどを手掛ける英国の映像プロダクション、On-Set Facilities(OSF)である。まずは動画「Real-time Compositing Demo / UE4 On-Set Facilities / test 1」に注目だ。
動画を再生すると、手前のディスプレイには、広々としたオシャレなリビングを歩くひとりの男性が映し出される。しかし、ディスプレイの向こう側をよくよく見ると……な、なにィィィイイーーーイ!? 実際に男性が歩いているのは、緑色で殺風景な撮影スタジオではないか!!
そう、最先端の合成技術をもってすれば、撮影スタジオも瞬時にオシャレなリビングへと早変わりしてしまうのである。まさかリアルタイム合成で実写のようにしか見えないとは……恐ろしいまでの進化だ。
・どう見ても実写
そしてもうひとつの動画「Live VFX Octane Render」もまた凄い。画面が4分割になっていて合成前後の映像が映し出されるが、画面左上の合成後の映像を確認すると……どこからどう見ても実写にしか見えないぞ!
繰り返しになるが、これらが時間をかけて作り込まれたのではなく、リアルタイムで作られた映像というのが信じられない。現場からの生中継だと思って見ていた映像が実は合成だった……そんなことが、いつ起きてもおかしくない時代がついにやって来たようだ。
参照元:YouTube [1] [2]、On-Set Facilities(英語)
執筆:K.ナガハシ