いま最もアツく最高に面白い漫画といえば、原泰久先生作の「キングダム」だ。他のことは譲ってもいいが、この件だけは異論を認めるつもりはサラサラない。とにかくキングダムが大好き! キングダムに夢中!! 毎週木曜日が待ち遠しくて仕方ねェェエエエエ!!
今回はそんなキングダム大好き記者4名が、恐れ多くも「2018年のキングダム」を大予想したいと思う。ヤングジャンプ最新号(第542話)までの内容が含まれているから、コミックしか読んでいない人はネタバレ注意だ。さあ、ほとばしるキングダム愛を括目せよ!
・秦 vs 趙の行方
おそらく、この記事をご覧になっている読者の多くはキングダムファンだと推測されるので、作品の詳細については割愛する。テーマは「2018年のキングダム大予想」、つまり現在大バトルを繰り広げている「秦の鄴(ぎょう)攻め」について各記者が予想したものだ。
各記者が熱くなりすぎたため、それぞれやや長いが、ぜひ最後までご覧いただきたい。では以下で「2018年のキングダム大予想」をご覧いただこう。
・P.K.サンジュン:「龐煖がいつ出てくるのかがポイントだ」
原先生も仰っているように、2018年は絶賛戦闘中の「秦 vs 趙」に終始するだろう。いや、2018年に終わるかさえわからない。この戦いは信・蒙恬・王賁の3人が将軍に昇格するための戦いだから、いずれも将軍級の首を上げるハズだ。
個人的には、蒙恬が紀彗、信と王賁が趙峩龍の尭雲のどちらか片方ずつを討つと予想している。また、端和様が退治しているロゾは、最終的に山の民に組み込まれるのではないか? 端和様の圧倒的武力の前にひざまずくロゾ……端和様ァァァアアアア!
そして忘れてならないのは「龐煖」の存在だ。しばらくストーリーに登場していない龐煖だが、原先生が意図的に隠しているとしか思えない! 龐煖が戦場に現れるとき……まさに絶対絶命の大ピンチである。
もう1点、“聖都の盾” として名前だけ登場している趙の扈輒(こちょう)将軍も忘れてはならない。こちらは史実的に桓騎と因縁が出来そうだが、まあまあ手一杯の桓騎がどう扈輒軍を相手にするか注目だ。
最後に、秦の総大将・王翦の武力も気になるところ。昌平君のようなチートキャラになるのか? それとも知力を際立たせていくのか? いずれ出てくるであろう戦闘シーンも実に楽しみだ。
とにもかくにも、2018年もキングダムが激アツなことだけは間違いない。原先生の真骨頂「いい意味での裏切り」に大いに期待だ。
・和才雄一郎:「桓騎の弱点じゃない! 李牧の弱点こそがポイントだ」
2018年のキングダムというと、当然ながら鄴攻めがメインになるだろう。今までの流れを考えれば、そこは堅い。では鄴攻めはどうなるのかという話になるのだが、私は “李牧の弱点” と “桓騎の行動” がポイントではないかと予想している。
まず李牧についてだが、大体のキングダムファンは “完璧な武将” というイメージを抱いているに違いない。知力最強で、麻鉱を討つほどの武力を持ち、部下に慕われている上に異民族の犬戎(ゾロ)からも信頼を寄せられているという ある意味で無敵キャラである。だがしかし……!
李牧の致命的な弱点が、すでに描かれているのにお気づきだろうか? それは……趙王との信頼関係が全く築けていないことだ。まぁ趙の王が真正のクズだから仕方がないとはいえ、国の絶対的なトップとあの関係じゃマズイ。特に戦となったら、それはそのまま趙軍の弱点となるだろう。
そしてその弱点を、あの王翦が突かないハズが無いと思う。例えば、「李牧軍に参加しているヤツは家族全員皆殺しにするという命令を趙の王が出したぞ」なんてデマを流して、趙軍を一発で崩壊させるとか。「勝てる戦いにしか興味がない」と豪語している王翦なら、いかにもやりそうではないだろうか?
それからもう1人のキーマンとして挙げたいのは桓騎だ。秦軍で一番機転の利く桓騎が、鄴の兵糧が尽きるまでただ待つなんて考えにくい。絶対に何かやるだろう。しかも、今の桓騎軍の前には趙の解放軍の死体(つまり甲冑)が山のように転がっているという、桓騎にとってはこの上なくオイシイ状況なのだから。その趙軍の甲冑を使って……!
という感じで、私は李牧の弱点と桓騎の行動が2018年キングダムのポイントな気がする。どうだろう?
・あひるねこ:「桓騎の人間的深掘りはあるのか?」
最初に断っておきたいのだが、私(あひるねこ)は「キングダム」の史実について基本的にノータッチである。そのため、誰がここで死ぬとか勝つとか、そういった細かい部分までは知らない状態で読んでいることをご了承いただきたい。
さて、2018年のキングダムについて、私の予想はサンジュンが書いた内容と大方一致している。蒙恬・王賁は完全に覚醒したというか、1つ上のステージに上がった感があるため、信にも同様かそれ以上の見せ場が用意されているのは間違いない。
ただ、例えば輪虎のような、信とのストーリー的な因縁があるキャラが現時点でいないため、誰とかち合うかは難しいところ。また、最近影が薄くなりつつある羌瘣に、フォローの意味で何かしらの武勲を立てるシーンが描かれてもおかしくない。
一方、壁の失態も含め、現在かなり苦戦気味の山の民であるが、最終的には楊端和が敵を圧倒するのではないかと予想する。辛勝ではなく、圧勝である。敵が男の場合、キャラクター的に楊端和は余力を残して勝利することがこの先も多いはずだ。私が原先生ならそうする。
そして、個人的に最大の関心が、桓騎の人間的な深掘りである。これまで、桓騎の知略や残虐性については十分に描かれているものの、その内面に迫った描写は非常に少ない。モノローグが極端にないのだ。
王騎はもちろん、騰、蒙武といった将軍たちにはそういったシーンがあったのに、桓騎の場合はそこが意図的にぼかされている節がある。王翦はある意味ラスボス的存在なので時期尚早としても、桓騎はそろそろ何かしらの描写があってもいい。
将軍(お頭)・桓騎ではなく、人間・桓騎が描かれるかどうか。2018年、趙との大戦に次ぐ重要なポイントであると考える。
・原田たかし:「王翦がぶっ飛びまくる」
あひるねこ同様、私(原田)も細かいところまではノータッチ。純粋にキングダムのストーリーを楽しんでいる1人なので、アレ違うコレ違うといったものはご容赦いただきたい。
んで2018年の予想だが、「秦 vs 趙」の戦いがまだまだ続いていく……というより、さらに熱を帯びていくと期待している。私の予想はずばり「王翦がぶっ飛びまくる」だ。
どう見てもヤバい桓騎に「やっぱお前ぶっ飛んでんな」と言われた王翦。兵糧攻め合戦の時点でシビれたが、いまだに「武力」を描いたシーンがないだけに、その実力は半分も出していないのでは……とも思っている。
また、「私は “絶対に勝つ戦” 以外興味はない」と言い放った言葉も忘れてはいけない。どのようにして李牧を攻略し、鄴を攻め落とすのか。おそらく、王翦がぶっ飛びまくって無双状態。些細な動作や言葉で、ガッツリ戦局を動かすことだってありそうだ。
すでに布石がどこかにあるかも……そう想像するだけでドキドキ。どんな展開になってもキングダムに着いていくのは言うまでもないが、個人的にはアニメの復活、オギコの頻出にも期待している。
──以上が、熱烈なキングダムファン4名による2018年の大予想だ。このネタなら普通に20時間くらいは語れそうだが、ギュギュっとまとめてもこの長さになってしまった。我々がいかにキングダムを愛し、どれだけ真剣にキングダムと向き合っているかお分かりいただけたのではなかろうか?
とにもかくにも、2018年も最高に面白いことだけは確定しているキングダム。まだ読んだことがないという人は、ぜひ手に取ってみて欲しい。そして原先生とスタッフの皆さん、どうかご自愛いただき、くれぐれも体調を崩さぬよう頑張ってください!!
参考リンク:キングダム特設サイト
執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.
▼現在のところ主戦場にはいないが、意外にも桓騎がキーになると予想する記者が多かった。
▼たぶん2018年1月には最新刊49巻も出るハズ! キングダム最高ォォォオオオオオオ!!