私(佐藤)はよく職務質問を受ける。またか! と叫びたくなるような頻度で受けるので、何か理由があるのか交番に尋ねに行ってみた。だが、結局のところ、その理由がわかったようでそうでもない感じになってしまった……。

これはもう、理由を自分で調べるしかない! ということで、当編集部で一度も職質を受けたことがない “さわやかボーイのあひるねこ” に協力してもらい、職質を受けやすいファッションを研究することにした。さわやかボーイが怪しい職質ファッションに変身したら、お巡りさんに呼び止められるのだろうか?

・黒い服とキャップ

私が職質を受ける理由について、ファッションの観点から考えてみたところ、「黒い服」と「キャップ」があるのではないかとにらんだ。黒い服は夜間目立ちにくく、キャップは顔を判別しにくい。

怪しい輩が選びそうな組み合わせではないかと思う。これに柄シャツなんか合わせたら、どんなさわやかな男性もオラついた感じになるはずである。編集部でもイケメンとの呼び声の高いあひるねこでさえも、ポン引きの下っ端くらいの怪しさは出るはずだろう。

・笑顔が邪魔

厄介なのは、彼のさわやかな笑顔だ。

もしも死んだら天国に直行しそうな勢いの無垢な笑顔。これが大変邪魔である。もっとお巡りさんを不審に思わせるくらい心の暗さを携えてくれないと、検証にならない。一方の私の笑顔はというと……。

秒速で地獄行きだ……。それはさておき!


・古着屋とドンキへ

怪しい服を手に入れるために、まずは古着屋を訪ねた。下っ端の輩が着ていそうな服がゴロゴロ並んでいる。まずはここで、手ごろな柄シャツと「SUN & OCEAN」と刺繍された黒いパーカー、「NY」と書かれたキャップを購入。

続いてドン・キホーテでスウェットのパンツとチープなスニーカーを買って、買い物は速攻終了だ。


パーカ(2900円) + 柄シャツ(1900円) + キャップ(700円)

パンツ(1990円) + スニーカー(990円) = 合計8480円(税別) で即席の職質ファッション完成だ!

これだけでは少々 “輩” 感が足りなかったので、別途サングラスを用意。すべてを着用したら……


「身分証見せて」と言われる雰囲気になった。


この状態だったら、「ポケットのなか、何か入ってる?」と聞かれる可能性大である。

板についてない感じは否定できないが、とりあえずこれでその辺を徘徊してみよう。


・人通りもまばら

徘徊するに当たって、ひとつ残念だったのは天候。この日は雨だったのだ。そのため人通りが少ないうえに、パトカーが巡回しているように見えない。

歩きはじめて30分経過。パトカーの姿が見えない。そもそも、そんなに都合よく職質を受けたりするものだろうか?

やはり普通に歩いているだけで、職質を受けること自体が自然ではないはず。それを検証すること自体にムリがあるのか? そう思っていた矢先! 

お巡りさんが通りの向こうを、結構なスピードで駆けていった! あ、あれはッ!?

パトカーじゃないか!


・事態は動く!

これはもしかして、声をかけられることになるのか? よく見ると、車道沿いに複数名のお巡りさんがいる。1・2・3・4人! なんだ? 何があった!?

これはきっと何かコトが起きたに違いない。街の治安を守ってくれているお巡りさんたちが、今まさに何か重大なコトに挑んでいるのだろう。

私たちは邪魔にならないように、心のなかで敬礼をしてその場を立ち去った次第だ。職務質問は市民の安全と犯罪抑止のための、お巡りさんたちの業務のひとつである。もしも協力を求められたら、快く応じるようにしよう!

Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24