通販サイトや情報サイトに書き込まれるレビュー。商品を使ったり、店に行った人々の体験談が書き込まれているだけ……と、思うなかれ。そこは熱いドラマが繰り広げられる場でもあるのだ。

SMAP 謝罪放送が飛び火していたり、人々を号泣させまくるレビューが登場したり、ある低評価レビューをめぐって客と店主が対立したり……。

そう。この度、情報サイト『トリップアドバイザー』にて、あるレストランに「空席ばかりなのに入店拒否された!」と低評価レビューが寄せられた。すると店のオーナーが激怒。同サイト上で、状況の説明&反撃を行ったのだ。

・“とても悪い” と最低評価を下した人物

今回、低評価が付けられたのは英ケントのレストラン『The Buoy and Oyster』。2017年11月5日現在、トリップアドバイザーでは71%ものユーザーが “最高ランク:とても良い” と評価しており、人気の優良店であることがうかがえる。

しかし、ユーザーネーム tinkerbell-pt さんは、この店を “最低ランク:ものすごく悪い” と評価。理由は「空席ばかりだったのに、予約がなかったため入店拒否をされた」からだという。以下が、そのレビューだ。

「12時30分に店を訪れ、2人分の席が空いてるか聞きました。するとウェイターは戸惑った態度を取りながら予約表をチェックすると、“2時に外の席が空きますが、それまでは満席です” と答えたんです。でも店内を見回すと、半分以上が空席でした。お客を受け入れたくないとしか思えませんでした」

・店の反論「あまりに不当な評価」

これに対して店のオーナーであるモーリス夫妻は、同サイト上で「あまりに不当な評価」と反論。

「晴れた週末は店も混むものです。そんな中、あなたは予約もなしに店にやって来たんです。そしてすぐに席に座れなかった腹いせに、こうやって自身の怒りをぶちまけているだけ。あなたは、これから当店にやってこようと思っているお客様にアドバイスしているのではありません」

モーリス夫妻は、12時30分の時点では店は半分しか埋まっていなかったことを認めつつも、その日の午後は80人もの予約が入っていたと説明。そして次のような言葉を、tinkerbell-pt さんに投げかけたのだった。

「“とても悪い” と評価をしなければならなかったことは残念でしたね。このようなレビューを残すことで、少しは気分が良くなっているといいですね!」

・モーリス夫妻「グルメサイトは危険なツールになりえる」

2年前に店をオープンしたというモーリス夫妻は、今回のようなトリップアドバイザーを介した顧客対応には不慣れとのこと。だが「グルメサイトは危険なツールになりえる」と感じているそうだ。

英メディア『Mail Online』によると「料理やスタッフについての建設的な批判は甘んじるが、店で食べてもいない顧客からの評価は別」「今回の出来事は、予約なしにホテルに泊まろうとした人が、宿泊せずにレビューを書いているようなもの」とも語っている。

本件についてネット上では「心無いレビューは誠実なビジネスを潰しかねない」「こういったレビュアーにはウンザリだ」とレストラン側を擁護する声も多く聞かれたのだった。

参照元:Trip AdvisorMail OnlineMetro(英語)
執筆:小千谷サチ
Photo:RocketNews24.