あなたは『北斗の拳』という漫画を知っているだろうか? 原作の武論尊先生と作画の原哲夫先生による、1980年代の「少年ジャンプ」を代表する作品である。まあ、このくらいの知識は持っているが、私(あひるねこ)は『北斗の拳』をちゃんと読んだことはない。

これに対し、そんなヤツが漫画を語るなと怒り出したのが当編集部のサンジュンである。さすがの私も反論を述べさせてもらったが、なんと今回、この男がさらにとんでもない行動に出たのでお伝えしたい。正直私は困惑を隠せないでいるのだが、あなたはこの暴挙についてどう思うだろうか?

・突然の配達物

それは、週末のある昼下がりのこと。私が自宅にいると、インターホンが鳴った。どうやら何か荷物が届いたようである。最近ネットで注文なんかしただろうか? 記憶を探りながら玄関で配達員を迎えると、彼はやけに大きな段ボールを差し出してきたのだった。

・衝撃の中身

何だ? ズッシリと重い……。受け取った後、Amazonの表記が入ったその段ボールを見下ろしながらしばし考える。いや、やはり私はこんな大きなものを買った覚えはない。これは何かの間違いでは? しかし、宛て先は間違いなくこの住所だ。恐る恐る段ボールを開封してみたところ、私はその中身に驚愕することに。

中から出てきたのは……。


なんと大量の『北斗の拳』だったのだ! 道理で重いわけである。そしてその瞬間、すべてを悟った。

あの男の仕業か……!!

そう、これはどうにかして私に『北斗の拳』を読ませようとするサンジュンが、Amazonで注文して勝手に送り付けてきたものだったのだ。マジかよあのおっさん、フツウ後輩の自宅に漫画全巻を送るか? しかも、私は読みたいとか欲しいなどは一切言っていない。何ならとりわけ興味もないのだ。

・場所取りすぎだろ

しかも、よく見るとまさかの愛蔵版。表紙がハードカバーになっているガチガチのファン仕様アイテムである。だが、こんなものが突然15冊も届いた私の身にもなっていただきたい。ハッキリ言って、邪魔でしかない。もちろん本棚にそんな空きはないため、一旦クローゼットにブチ込むのも致し方ないだろう。

・一体何のつもりなのか?

しかし、そんな私の気持ちをよそに、翌日会社で会ったこの「ケンシロウおじさん」は非常に満足気な表情を浮かべている。自分が何か素晴らしいことをしたつもりでいるのだろう。もしも荷物が着払いで届いていようものなら、出会い頭に “北斗百裂拳” でも食らわせてやるつもりだったのだが……。

とはいえ、自宅に全巻揃っているとなると、サンジュンからの「読んだか?」攻撃がエグイことこの上ない。こうして、まんまと少しずつ読み進める羽目になったのである。頼む、誰かこの「ケンシロウおじさん」を何とかしてくれ。

執筆:あひるねこ
Photo:RocketNews24.