PlayStation VRの大ヒットをきっかけに、その存在が一気に世に広まったVRゴーグル。液晶モニター内蔵のゴーグルを頭部に装着することで、驚くほどリアルなVR(仮想現実)体験ができる優れものだ。
最近では、スマホをはめ込んで使用する安価な製品も登場。なんと100円ショップでもVRゴーグルが購入できるようになった。しかし、本当にこの価格でVRが楽しめるのだろうか? 実際に使ってみることにした。
・SeriaとキャンドゥでVRゴーグルを発見
いくつかの大手100円ショップの売り場を確認したところ、Seria(セリア)とCan☆Do(キャンドゥ)で、それぞれ違うタイプのVRゴーグルを発見。当然ながら、価格はいずれも税込108円である。
なお検証には、iPhone 7 Plusとイヤフォン。そして、世界的なドキュメンタリー番組制作会社「National Geographic」がYouTubeで公開している、サメの泳ぐ海中を撮影したVR対応動画『360° Great Hammerhead Shark Encounter』を使用する。
・Seriaの製品はダンボール製で一般的な形状
では、はじめにSeriaの商品からみていこう。こちらはダンボール製のキットを自分で組み立てるタイプで、形状はいわゆる一般的なVRゴーグルだ。組み立て方法は超カンタン。折り目通りに折って、付属のマジックテープを貼れば完成である。
さっそくスマホをセットして動画を再生すると……おっ! 海中の映像が目の前に広がり、顔の角度や方向を変えると、しっかり反応して視界が変化するぞ!! さらにイヤフォンで音を聞きながら見れば、没入感はバッチリだ。
頭に固定する仕様ではないため、手で支え続ける必要がある点と、やや画質が荒めで液晶のドットが見えてしまうところが気になったが、100円であることを考えれば納得のクオリティーといえるだろう。
・キャンドゥの製品はレンズの付いたクリップ型
続いてキャンドゥの商品だが、こちらは一般的なVRゴーグルの形とは違い、レンズの付いたクリップをスマホに装着するタイプで、素材はプラスチック製だ。動画を見てみると……こちらもまた、なかなかの臨場感ではないか。
目のまわりを遮るものがないので没入感に欠けるのが惜しいところだが、前述のSeriaの製品に比べてスマホとレンズの距離が長いためか、気になっていた “画質の荒さ” が若干軽減されている点が魅力だ。こちらも手で支え続ける必要があるものの、値段を考えたら仕方ないだろう。
以上、2種類の激安VRゴーグルを試してみた結果、どちらもVRを気軽に体験するのにピッタリの商品であると感じた。スマホのサイズなどによって相性もあると思うが、個人的には分解するとコンパクトになり、耐久性も高いキャンドゥの商品をオススメしたい。
・VRゴーグルの入門用に
VRに興味はあったが手を出しにくかったという方は、まず100円ショップの商品を試してから、より本格的なものにステップアップするのが良いのではないだろうか。以上、VRゴーグル選びの参考になれば幸いである。
Report:K.ナガハシ
Photo:Rocketnews24.
▼Seriaで購入したVRゴーグル
▼没入感はバッチリ
▼キャンドゥで購入したVRゴーグル
▼画質はこちらの方が若干良好だった