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信じる信じないはあなた次第。誰が言ったか不明だが、嘘かホントかわからない噂を人は「都市伝説」と呼ぶ。人面犬に口裂け女、メリーさんの電話……さらにはディズニーやジブリにまつわるものなど、その種類は数えきれないほど存在する。

そんなどの地域にもひとつやふたつはある都市伝説。もちろん、九州は佐賀県鳥栖市・JR鳥栖駅にもひとつの言い伝えがある。これまた嘘かホントか。駅構内に4店舗を構える同じ系列のうどん店は、どこを食べても味が同じはずにもかかわらず「6番ホームのうどんが1番おいしい」という。

・都市伝説のある立ち食いうどん

そのお店の名前は「中央軒」。ここは明治25年創業の駅弁と、九州で初めて「立ち食いうどん」を始めたことで有名だ。昭和31年(1956年)から鳥栖駅で立ち食いうどんの提供が始まると、60年以上も変わらずに地元の人たちから愛され続けている。

そして実をいうと、私(筆者)もその味を親しんでいたひとり。今でこそ離れて暮らしているものの、鳥栖市は出生地なので幼い頃はよく鳥栖駅でうどんを食べていた。あれから20年ほどの歳月が流れただろうか……再び都市伝説が気になったので確かめに行ってきた次第だ。

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入場券(160円)を購入して構内に入ってみると、大きくは変わっておらず何だかホッとした。周囲こそサガン鳥栖の本拠地・ベストアメニティスタジアムができ、現代っぽさも醸し出しているが今も昔も鳥栖は鳥栖。人も多すぎず、ゆっくりとした時間が流れているのが心地いい。

・変わらない雰囲気

故郷に帰ってきたような風を感じつつ、その足で鹿児島本線下りが発着する6番ホームへ行くと……あったあったありました! 「中央軒」の雰囲気は昔のまま。気がつけば自分は年齢を重ねていたが、この店はほとんど変わらずに待っていてくれた。

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・人気のかしわうどんを注文

時間がお昼前ということもあって、人こそまばらだが、これくらいがちょうどいい。立ち食いなのに急ぐ空気がないのも、この店の良さである。確か、かしわうどん(350円)といなりずし(150円)の組み合わせが至高だったような……と記憶をたどりながら注文。立ち食いだけあって、すぐに出てきた。

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まず一口スープを飲んでみると、薄味でホッとする味は変わらない。しかし、そこからが「かしわうどん」の真骨頂。甘辛く炊かれた鶏肉が混ざれば、味の奥行きがグッと増すのだ。あぁ〜、うまい! ガバうまかぁ〜!

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……と、うどんに夢中になってしまったが、何と言っても気になるのは「都市伝説」である。ただ、全店でうどんを食べ比べるとお腹いっぱいで帰れなくなるため、店員さんに尋ねてみると、納得の答えを聞くことができた。なんでも……

・店員さんの答え

「同じ人が毎回作っている訳でもないし、味も作り方も一緒。なんでやろうね〜。見える景色とか雰囲気なんかな〜。そうそう、4店舗を食べ比べした人もおったんやけど、結果聞いたら味は変わらんやったって(笑)。あっ、でも構内の立ち食いスタイルで食べる方が雰囲気があるとも言いよったよ」

とのことで、なんと4店舗を制覇した猛者(もさ)もいたとのことだった。しかし、答えを聞いて納得! 6番ホームは1番隅にあるためどこか開放的。雰囲気があって、気持ちよく食べられるというのもうなずけた。

・途中下車してでも食べるべき

核心を突く明確な答えという訳ではないものの、これも都市伝説の良さというものだろう。ともあれ、60年以上愛されているだけあって、中央軒のうどんは安いながらもその味は間違いなし。途中下車してでも食べる価値があるので、九州を訪れた際はぜひ立ち寄ってみて欲しい。

・今回ご紹介した飲食店の詳細データ

店名 中央軒
住所 佐賀県鳥栖市京町729(鳥栖駅内)
時間 改札口横 7:00~19:00 / 1・2ホーム 11:00~18:30 / 3・4ホーム 11:00~18:00 / 5・6ホーム 7:00~21:00
休日 年中無休

Report:原田たかし
Photo:RocketNews24.

▼鳥栖駅入り口
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▼6番ホームからはベストアメニティスタジアムが見える
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▼ここで食べるかしわうどんと……
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▼いなりずしが最高!
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▼構内でなくても食べることは可能(1店舗だけ座席あり)
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▼もちろん駅もサガン鳥栖推し
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