インスタントラーメン市場に革命を起こした、東洋水産のマルちゃん正麺。2011年に発売を開始し4年後の2015年には累計10億食、今や同社の「赤いきつね・緑のたぬき」や「マルちゃん焼そば」と並ぶ主力商品の一つの袋麺である。
そんな『マルちゃん正麺』最大の特徴は、知らないで食べたら生麺と勘違いするほどクオリティの高い麺にある。初めて食べたときは絶句するほどの衝撃を受けたが、実は東洋水産が推奨する美味しい作り方があることをご存じだろうか? なんでもその方法だと、本当にマルちゃん正麺がさらに美味しくなるというのだ……。
・マルちゃん正麺の “おいしい” 作り方
いきなりだが種明かしをしてしまおう。同社の推奨する「マルちゃん正麺のおいしい作り方」は4つのポイントが存在する。
その1: 水量をきっちり量る
その2: ゆで時間(3分)を正確に計る (マルちゃん正麺はフレーバーによってゆで時間が異なります)
その3: 具を入れるタイミングを間違えない
その4: 開始1分は麺をほぐさず、1分経ったら1回だけひっくり返して少しほぐす(これが一番重要!)
③については、麺を入れてから具を投入するとお湯の温度が下がってしまうため「先にゆでておく」のが正解らしい。そして一番重要なのが④で、1分間麺を放置することで圧倒的に美味しくなるというのだ。
実はこれ、科学的な裏付けがある。「マルちゃん正麺」のような生の麺をそのまま乾燥させるタイプは、工場では「乾燥」させるだけで、一般的な袋麺にある「蒸す」工程がない。家でゆでる時に初めて麺のデンプンのアルファ化(糊化)が起こるため、その前に箸でほぐしてしまうと麺の表面が擦れてなめらかさが失われたり、麺が切れることがあるようだ。
・全然信じてもらえない
ところがどっこい「マルちゃん正麺が圧倒的にウマくなる裏ワザがあるらしいですよ」と言っても、当編集部のメンバーたちは自分たちの作り方が一番ウマいと信じて疑っていない様子。そこでメンバーには上記のポイントを伏せ、いつも通りにマルちゃん正麺を作ってもらうことにした。
まずは長野県出身の百村モモ。「うちでは醤油だろうと豚骨だろうと、器に味噌を溶いておきます」という濃い味派の彼女は、どんぶりで水の量は量っていたものの、それ以外の項目は全てアウト。付属の液体スープは鍋に入れ、玉子とかき混ぜるという独創的な一杯が完成した。
続いて大阪府出身の中澤星児。水量を量らず鍋にたっぷりのお湯を沸かし、麺はすぐにかき混ぜる。具を入れるタイミングもメチャメチャの、ある意味「1人暮らしの男性が作っていそうなマルちゃん正麺」が完成した。「マジウマいわ~」と感動していたが、残念ながら0点の作り方である。
さらに東京都葛飾区出身のりょうは、麺をバキバキに折ってからゆでるという暴挙に出た。下町育ちだから気が短いのだろうか、麺もかき混ぜている上にゆで時間も約1分半とかなり短めだ。「硬め派ですね」という彼は「これこれ!」とご満悦の表情でマルちゃん正麺を完食していた。
惜しかったのは島根県出身の佐藤英典だ。水量も時間も計って(量って)いなかったが、最初の1分間は触らないという難問を奇跡的に見事クリア! ただし、ゆで上がった麺を液体スープが入ったどんぶりにダイレクトに絡めるなど、初歩的なミスを連発し、結果的にはマルちゃん正麺のポテンシャルを最大限に引き出したとは言い難い1杯になってしまった。
・4人中3人が不正解
今回の結果でいうと「麺を1分間触らない」を知っていたのは佐藤のみ。つまり4人中3人は知らなかったということになる。情報を発信するメディア側の人間としてこれは恥ずかしい……。しかも全員が「自分の作り方が一番ウマい」と確信しているのだ……。
バッキャロォォォォォオオオオオオオオ!
勘違いするな! お前たちの腕がいいんじゃない!! どう作っても美味しくなってしまうマルちゃん正麺がスゴいだけだッ!! だが “本当に美味しい” マルちゃん正麺を作るにはこう作るんだ、バカチンどもがァァァアア!
水量をキッチリ量る!
3分を正確に計る!
最初の1分間は麺を触らない。そして1回だけひっくり返して少しほぐす!
どうだ、これが正真正銘、本当に美味しいマルちゃん正麺の作り方だコラァァァァアアア!!
それでも「信じられない」「絶対俺が作った方がウマい」「なんで割らないんですか?」とイチャモンを付けるメンバーたち。よし……! 論より証拠!! さあ、食ってみやがれ!
結果はどうなんだ……?
さあ、どうだ……?
どうなのさ……?
ほらほら、Youたち言っちゃいなよ!
「こっちの方が美味しいです……!」
なんと4人ともが「麺が全然違う」「これラーメン屋のやつだ」「麺がモチモチなのにツルツル」「スープまで美味しくなっている」と大絶賛! せやろ!? さすがマルちゃんオススメの作り方! これを知らないで「マルちゃん正麺って美味しいよね~」とはもう言わせないで!!
というわけで、マジのマジでマルちゃん正麺が本当に美味しくなる裏ワザだから、興味がある人はぜひ試してみよう。ちょっと感動的な完成度に驚くハズだぞ!
参考リンク:マルちゃん正麺公式ホームページ
Report:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.
▼メチャメチャなメンバーたちの作り方。時間は計らない、食べて確認の百村モモ。
▼水量を量らずたっぷりのお湯でゆでる中澤星児。
▼麺を液体スープにダイレクトに投入する佐藤。
▼麺をバキバキに割るりょう。
▼それぞれ「これが一番ウマい!」と納得の表情……。
▼この馬鹿どもがァァァアアアアア!
▼正しいのはコレ!
▼論より証拠で食べさせた結果……
▼「こっちの方が美味しいです……!」
▼マジでちょっと感動的だから、絶対に試してくれよな! 詳しくは動画を見るといいぞ!!