絵を描く道具の定番といえば、鉛筆やペン、クレヨンや絵の具などではないだろうか。そしてきっと誰もがそのどれかで絵を描いたことがあるハズだ。
しかし今、そんな画材道具ではない “ある物” で描かれた絵が海外で話題になっているらしい。そのある物とは……「糸」だという。しかも、糸を使うといっても縫うのではなく、枠に糸を張るだけで絵を描いてしまうというのだ。
・ギリシャを拠点に活躍するアーティストが制作
その絵を制作した人物は、ギリシャを拠点に活躍するアーティストでありコンピューターエンジニアでもある「Petros Vrellis」さんである。
そんなPetros Vrellisさんが制作したのは、冒頭でもお伝えした、円形の枠に糸を張りめぐらせ、その張糸の密度で陰影を表現する「ストリングアート」と呼ばれるもの。
・リアルな人物画が完成
動画で作品の一例を見ると、長さ1500メートルの黒い糸、そして壁に掛けられた自転車のタイヤくらいの大きさの円形の枠が画面に映し出され、Petrosさんと思われる男性がその黒い糸を円形の枠に張り始める。
男性はひたすら黒い糸を張り続け……気づけば驚くほどリアルな肖像画が完成! ちなみに、この肖像画の人物はスペイン三大画家のひとり「エル・グレコ」とのことだ。
・コンピューターで糸の張り方を計算
ただ糸を張っただけで、なぜここまで繊細な表現が出来るのかというと、あらかじめコンピューターでどのように糸を張ればいいか計算してあるからだという。まさにアーティストでありコンピューターエンジニアでもあるPetrosさんだからこそ実現したアートといえよう。
膨大な手作業が必要であるにもかかわらず、コンピューターのシュミレーションだけで終わらせなかったのが、このPetrosさんの素晴らしいところではないだろうか。世界で話題のこのストリングアート、ぜひ以下の動画でご覧いただきたい。
▼海外で話題の「ストリングアート」の映像がこちら