肌を刺すような寒さに負けじと灯る街の明かり。あわただしく行き交う人々の様子に新年の足音が聞こえるようだ。2015年もあとわずか。来年になってしまう前に今年を振り返ろう。
ウマいそば屋を求めて色んな街を放浪する「立ちそば放浪記」。今回は年末総まとめ。今年「立ちそば放浪記」で訪れたそば屋でウマかった店ベスト5を発表したい。普段も厳選してお届けしているが、さらにその中でトップの栄冠を手にするのはどの店だろうか? これは立ちそばのパウンド・フォー・パウンドだ!
5位 【立ちそば放浪記】外国人観光客にもオススメ! 新宿西口思い出横丁の ”神” そば屋『かめや』
そば好き100人に聞いたなら、一番平均点が高そうなのが新宿『かめや』。一つ一つのトッピングにも手がかかっていて、なおかつそば全体のバランスが良い。基本のレベルが高く、教科書のような王道のそば屋である。そばについて語るのはここを食べてから。
4位 【立ちそば放浪記】溢れかえる肉・肉・肉! 最強の邪道そば屋『南天』東京・椎名町
王道を行く「かめや」に対し、カウンターパンチのような店が椎名町の『南天』だ。肉そばが食いたければ、この店の右に出る店はないだろう。圧倒的な肉の量にまず驚くが、そばとしてのバランスも決して悪くない。そして、あくまでそばなので食後もさっぱり。最強の邪道そばと言えるだろう。
3位 【立ちそば放浪記】別次元の清涼感! 秋葉原のそば屋『あきば』の「冷やかけあきばそば」はミシュランに載っていいレベル!!
地味にそば激戦区となっている秋葉原の昭和通り。群雄割拠の店の中でも私が推したいのが『あきば』。ここの「冷やかけあきばそば」は、是非一度食べてみてほしい。清涼感抜群の上品な味わいは、食べた直後に「もう一杯!」と言いたくなるような癖になる味だ。
2位 【立ちそば放浪記】いくらシャイでも絶対に「ごちそうさま」と言ってしまうほどウマい! 男のそば屋『六文そば 須田町店』
おっさんしか入れないような外観の『六文そば 須田町店』。ここの「イカゲソ天」は外観から考えると、奇跡でも起こったんじゃないかと思うほどウマい。カリカリに揚げられたイカゲソはそばとベストマッチ。さらにイカゲソ天が食べてる途中に汁を吸い、触感が徐々に変わっていくため飽きない。ここの親父は時間を操っている。
1位 【立ちそば放浪記】ワンコインのクオリティじゃねえ! ボーナスステージのようなそば屋『四谷 政吉』
伝統を受け継ぐそば屋である『四谷 政吉』のそばとつけ汁が奏でるハーモニーは極上だ。スルスルいけて気付いたらそばが無くなっているため、食べ終わった後に「なぜ大盛りを頼まなかったのか?」と後悔するレベル。さらに、トッピングがそばとつけ汁のハーモニーを一段レベルアップさせる。しかも、超穴場。味わってほしいけど教えたくない……そんな店だ!
──以上である。ハッキリ言って全店クオリティーが高く、それぞれに個性があるため甲乙つけがたかった。好みによってはこのランキングも変わってくることだろう。是非、年越しそばの参考にしてみてくれよな!!
執筆:立ちそば評論家・中澤星児
Photo:Rocketnews24.