
謎の作者に謎の出版社、謎の価格(1冊6万4800円)に謎の大長編(全96巻)、それなのに、なぜかAmazonでしか流通していない──という、すべてが謎に包まれた書籍『亞書』については以前の記事でお伝えした通りであるが、それらの謎は未だに解明されていない。
だがしかし、出版元の住所地を調べてみると、意外な場所であることが判明した。実際に行ってみると……なんと理容室だったのである! 出版元との関係は不明なのだが、せっかくなので「スポーツ刈り」にしてもらったぞ!
・短い方がいい
私(佐藤)は極度のくせっ毛であり、伸びれば伸びるほど髪の毛がもつれ、めちゃくちゃになってしまう。形容しがたい髪型になってしまうことは、過去の記事でお伝えした通り。学生時代には、何度も「チ○毛」と呼ばれる屈辱を味わった。それゆえ、短い髪型の方が自分にふさわしいことは良く知っている。
・驚かせてしまった……
せっかく理容室に来たので、さっぱりしたい。ということで、「スポーツ刈り」でお願いしようと思った。お店の扉を開けると……あれ? 誰もいない? 向かって左側に整髪用の昇降式椅子3台と鏡。奥の方に洗髪用の流しがある。右側を見ると、ソファにご主人がいた。新聞を読んでいたらしく、私が突然入ってきてビックリしている。驚かせてすみません……。
・歴史を感じるお店
「髪を切りたいんですけど」と言うと、「ハイどうぞ」と迎え入れてくれた。さっそく荷物をソファに置かせもらい、椅子に座る。パッと見た感じ、お店の歴史はとても古く見える。洗髪は “椅子から立ち上がり、鏡台とは違う場所にある洗髪用の流しに移動しなければならない系” であることから、ざっと見て3~40年は経過しているだろうか。この後に知ることになるのだが、お店の歴史はもっと古かった。
・寡黙な職人肌
ご主人は寡黙な職人だ。この道一筋、余計なことはしゃべらない、実に男らしい佇まい。「スポーツ刈りでお願いします」というと、「サイドはどうしますか? 厚めにしますか? それともバリカンで刈りますか?」。とても丁寧な語り口に、何だか心癒される。「思い切って刈ってください」とお願いして、施術が始まった。
・どこか懐かしい
正直繁盛店ではないだろう。常連さんで持っているお店のように見受けられる。しかし道具はキレイに整頓されており、店全体から清潔感が漂っている。調度品や備品のたぐいは もれなく古く、大切に使われている様子が見て取れる。古めかしいが、そこはかとなく懐かしさを感じるのだ。初めて来た店なのに。
・ラジオでもCDでもなくテープ
店内には昭和のムード歌謡が流れていた。これはラジオか? それにしては、DJのしゃべりがないし、CMも入らない。延々と曲が流れているところからすると、CDだろうか? 気になってご主人に「CDですか?」と尋ねると、「FMラジオを録音したものです」という。ご主人によると、DJのしゃべりに耳を傾けていられないという。
「ご本人たちは楽しいかもしれないですけど、こっちは曲を聞きたいんですよね。だから、昔のラジオ番組で流れていた曲をまとめたんです」。
ラジオ番組『ラジオ深夜便』や『歌のない歌謡曲』をテープにまとめて、それを流していたのだ。時折ガチャ! と鳴ってラジカセのテープが止まる。その間、店内に静寂が訪れるのだが、その静けさが堪らなく愛おしく感じられた。その間も、ご主人がハサミで私の髪を整える音は絶え間なく続いている。
・三代目
それにしても、年季の入ったお店だ。どのくらいの歴史を重ねてきたのか気になって、「お店は古いんですよね」と尋ねると、私の想像を超える答えが返ってきた。「戦後からですよ」。すると70年はここで商売をしているということだろうか? ということは、ご主人が一代のお店ではないはず。以下はご主人との会話を要約したものだ。
佐藤 「継がれたんですか?」
ご主人 「お店では私が二代目になりますね」
佐藤 「というと、それ以前からご商売をされていたんですか?」
ご主人 「祖父はあちこち出かける(理髪)職人でした。隠居してからは、いましたけど」
佐藤 「戦後からということは、それ以前は?」
ご主人 「吉原の方に店があったんですけど、東京大空襲と関東大震災の影響で、祖父が隠居していたこの地に移りました」
佐藤 「それからずっとここに」
ご主人 「そうです」
約70年もの歴史を、このお店が見守り続けてきたのだろう。不思議と快く感じるのは、積み重ねられた年月があるからなのか。それにしても、ご主人の熟練した腕前は素晴らしいものがある。髪が整えられているだけではなく、心まで癒されていくようだ。特に顔剃りは気持ち良くて、思わず眠りに堕ちそうになった。
・幼少期の記憶がよみがえる
洗髪もまた気持ち良いものだった。流しに頭を突っ込むような格好になるのだが、幼少期のことが思い出される。幼い私の頭を洗うオヤジの姿が思い浮かんだ。頬をつたうお湯が鼻やら口やらに入ってきて、息苦しく感じるんだけど、それも含めて懐かしさがこみ上げて堪らない。
・ぜい沢なくらい
整髪と顔剃り、洗髪と最後のマッサージ。どれも丹念でなおかつ丁寧。時間にして小一時間といったところだ。これだけしてもらって3500円。どう考えても安い。ぜいたくなくらいである。正直な商売をしていらっしゃると感心してしまった。
何となくスポーツ刈りをお願いしてしまったのだが、ご主人の技に感動すると共に、すっかりトリコになってしまいそうだ。年末年始や節目の時に、ご主人の整髪をお願いしたいと心から思った。
Report:佐藤英典
イラスト: マミヤ狂四郎
Photo:Rocketnews24.
▼「亞書」の出版元の住所地に行くと理容室。せっかくなのでスポーツ刈りにしてもらうことに
▼施術前の佐藤
▼施術の2日前はこんな感じだった
▼丁寧な仕事をしてもらってスッキリ!
佐藤英典








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