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“ラーメンの神様” と呼ばれた「東池袋大勝軒」の創業者・山岸一雄さん。2015年4月にこの世を去り約半年が経ったが、残された弟子たちは、現在 分裂騒動の真っただ中だ。

簡潔に分裂騒動の概要を説明すると、約60人の弟子で構成された「大勝軒のれん会」の2代目会長・飯野敏彦氏のやり方に反対する弟子たちが同会を脱退し、「大勝軒 味と心を守る会」を結成したというものである。だがしかし……。

そもそも同じ流れを汲む料理店ならば、味で勝負したらええやないか! ゴチャゴチャ言わんと、どちらの方がウマいのか白黒ハッキリつけようやないか!! というわけで、「のれん会」の『東池袋大勝軒 本店』と「守る会」の『お茶の水 大勝軒』、どちらの方が美味しいのか、実際に食べ比べてみたぞ!

・どちらの方がウマいのか?

ルールはシンプルに、「どちらの “もりそば” の方がウマいのか?」一点のみである。料理は常に進化し続けるものだから、「元祖の味に近い」などは一切考慮しない。きっと、とんでもなく心が広いことで知られた山岸さんなら、「自分の味に近い」ことより「ウマい」方が喜ぶはずだ。

・のれん会の『東池袋大勝軒 本店』

まず、「のれん会」からは、2代目会長・飯野敏彦氏が店主を務める『東池袋大勝軒 本店』がエントリー。一連の騒動の、ある意味主役である飯野氏が自ら作った もりそばとは、これ以上「のれん会」を体現する一杯はあるまい。

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さっそく同店で “もりそば” をオーダー。一口食べてみると確かにウマい。ウマいが……スープの味が若干ボヤけている気がしなくもない。「薄味で素材本来の風味を楽しめる」と言ってしまえばそれまでだが、正直、感動するまでのウマさは無かった

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・守る会の『お茶の水 大勝軒本店』

その足で「守る会」の『お茶の水 大勝軒』へ直行。守る会の中心メンバーである、田内川真介氏が店主を務める『お茶の水 大勝軒』は、「大つけ麺博」にも出店するなど、大勝軒きってのウマさと評判のお店だ。果たして、その実力はどんなものなのだろうか?

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お茶の水 大勝軒でも、特製もりそば(通常のもりそば)をオーダー。一口食べてみると、同じ大勝軒なのに全ッ然違う! 味にメリハリがあり、スープは明らかにこちらの方がウマい!! 「これは守る会の完全勝利か?」と思われたその時!

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・衝撃の結果

器の底に沈んだ海苔を食べてみると、メチャメチャ甘い。砂糖がベッタリと付いた甘い海苔なのだ。これはスープを注いだ際、しっかりと調味料を溶かさなかったため、海苔にたっぷりと砂糖が付着してしまったものだと思われる。これは致命的なマイナスポイントと言わざるを得ない。

結論としては、どちらにも隙があり「無効試合」というのが妥当だろう。味以外の接客や価格・コスパなどは、両店とも『大勝軒イズム』を感じさせる素晴らしいものがあっただけに、残念としか言いようがない。山岸さんならば、なんと言うのだろうか?

Report:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.

▼のれん会の「東池袋大勝軒 本店」だ。多くのお客さんでにぎわっていたぞ。
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▼もりそばは750円。
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▼ウマいが、正直感動するほどではなかった。
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▼こちら、守る会の『お茶の水 大勝軒」だ。
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▼特製もりそば(いわゆる普通のもりそば)は770円。
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▼ウマい! かと思ったのだが、大きなミスがあり結果は無効試合となった。
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