見た目が人に与える印象は計り知れない。人は外見ではわからないとは言うものの、外見だけでわかることも多分にあるのではないだろうか。そうは思いつつ、私(佐藤)は着るものに頓着がなく、同じものばかりをずっと着てしまう。自慢じゃないが、20歳の時に買った300円半袖シャツをいまだに着ているほどだ。
そんな私がわからないことがある。なぜボーダーシャツを着るのか? ボーダーだけは1枚も持っておらず、その魅力が1ミリもわからない。人はなぜボーダーシャツを着てしまうのか? そしてボーダーシャツばかり着るヤツは一体何のか?
・着る理由はない?
私は今回、この疑問を調査するに当たり、ボーダーシャツを所有しているという2人の人物に話を聞くことができた。彼らによると、ボーダーシャツを着る理由はないという。ではなぜ着るのか?
・ボーダーシャツを持っているW氏談
「何なんですかねえ、着ちゃうんですよね。無地だと寂しい。だからと言って、派手なものを着たい訳ではない。そんなときに主張の少ないボーダーって便利なんですよね。何だろう、何にも考えなくても良いところがいいんですかね(笑)」
・ボーダーシャツを2枚も持っているというG氏の話
「ああ、あれは~、いつも行く洋服屋さんのスタッフが勧めてくれて、それで着るようになったんだよねえ~。着たら割と気に入ったつうか、まあ悪くないかなと思って結構着てる。まあ無難でしょ(笑) あとは、尊敬している漫画家の楳図かずお先生もボーダー派だしね」
・ボーダーマニア予備軍
なるほど、2人の意見をまとめると無難な選択肢としてボーダーシャツを着ているようだ。どうやら彼らは熱狂的なボーダーマニアという訳ではなく、ボーダーマニア予備軍と言ったところか。しかし油断はできない、彼らはすでに気づかないうちに、ボーダーの虜になっている。
なぜなら理由もなく着てしまっているからだ。今は1~2枚、クローゼットにボーダーが潜んでいるかもしれないが、そのうち3枚、4枚と増えて行き、気が付けば所有しているすべての服がボーダーになっている可能性もゼロではないのだ。
・ボーダーの階段
もっとも留意すべき点は、意図してボーダーを着ていないことだ。この「なんとなくボーダー」が最初の1歩。自然にボーダーに手が伸びる時点でボーダー依存の兆候が見られる。無自覚というのが一番注意しなければならない点だ。
「あれ? 今日もボーダー」と言われるまで、自分がボーダーを着ていることにさえ気づかなくなる危険も潜んでいる。「なんとなくボーダー」は後に「さりげなくボーダー」、「それとなくボーダー」へとボーダーの階段を駆け上がっていくことになるだろう。
もしもクローゼットに1枚でもボーダーがある人は注意しよう。まさか自分が!? と思いのそこのあなた。気づかないうちに毎日ボーダーを着ているかもしれないぞ。明日は我が身だ……。
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24
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