14歳の夏休み、『いいとも』からの『ごきげんよう』を見ながらダラダラと過ごすという、夏休みならではの至福を満喫していた筆者(私)。すると突如、テレビからお昼時とは思えない……14歳には刺激の強い息づかいが聞こえてきた。「ハッ!?」と画面に目をやると……。
真っぴるまっから、成熟した男女が “事(こと)” に及んでいる……! なぜこんな時間に! ていうかなんでフジテレビで……! 問題のシーンは数秒で終わるが、その後も14歳には新鮮な物語が怒涛の流れで展開されていく。続き(とエロシーン)が気になる!
こうして多感な少女は昼ドラの味を覚えてしまった。以下はその魅惑のドロドロ系昼ドラにありがちな展開あるあるである──。
【ドロドロ系の昼ドラにありがちな流れ60】
その01:東海テレビ。
その02:脚本:中島丈博。
その03:絵に描いたような怒涛の愛憎劇。
その04:『ごきげんよう』までの のどかな昼下がりをつんざく、冒頭からの濃厚な寝室シーン。
その05:見始めたら止まらない。
その06:そのまま最終回まで目が離せない。
その07:見られない日は必ず録画。
その08:録画予約をし忘れた日の13:30はなんとも言い難い無念さに襲われ、本気でヘコむ。
その09:怒涛の展開ゆえ、見逃した回で劇的に状況が変わっており、1話見逃すだけで軽い浦島太郎気分を味わう。
その10:昼ドラを見ているときは、できればそっとしておいてほしい。
その11:13:30〜13:58の間は全神経をストーリーに集中。
その12:もう一回くらい寝室のシーンにならないのか、にわかに期待している自分。
その13:するとCM後にかなりの確率でもう一度訪れるという、期待を裏切らない構成。
その14:ドモホルンリンクルのCMが「今日はここまで」のサイン。
その15:土日のもどかしさは朝ドラで補完。
その16:舞台が昭和初期だと高確率でドロドロ系。
その17:舞台が昭和初期だと高確率で女郎屋に売られるヒロイン。
その18:ヒロインを囲おうとする男性はこの後のストーリーのキーパーソン。
その19:ヒロインの唯一の味方は高確率で死ぬ。
その20:ヒロインと結ばれると、彼は高確率で直後に死ぬ。
その21:もしくは何らかの妨害にあい、ヒロインを守るためといって、突然ありえないほどの冷徹人間に豹変する彼。
その22:「あの夜はなんだったんだ」レベルの豹変っぷり。
その23:近親相姦。
その24:運命の夜 → 不本意な別れ → ヒロインの妊娠発覚。
その25:薬を盛られたり、階段から突き落とされたり、簡単には産ませてもらえない。
その26:床に広がる血で視聴者をビビらせるが、胎児は大体無事。
その27:「──数年後。」。
その28:子役がいきなり成人俳優にチェンジ。
その29:明らかなヅラを被され、シワを描かれるなど、過剰な老化演出が施される祖父母役のキャストたち。
その30:血の繋がらない子供とヒロインを囲うパトロン。
その31:死別した彼に生き写しの息子を育てるヒロイン。
その32:死んだはずのアノ人が生きていた……! と思ったら記憶喪失。
その33:死んだはずのアノ人が生きていた……! と思ったら成長した忘形見。
その34:焼けボックイに火。
その35:コロッケがタワシ。
その36:ステーキが財布。
その37:パパイヤを食べながら、「パパ嫌(パパイヤ)!」という、血の繋がらない娘。
その38:子役の成長に悪影響を及ぼさないかがかなり心配。
その39:演技・リアクションはとにかく過剰に。
その40:毎回見覚えのあるセット。
その41:最終回がしりすぼみ。
その42:終盤には高確率でオペ室が出てくる。
その43:そのオペ室が異様に暗い。
その44:うまくいく手術もうまくいかなそうなレベルで暗い。
その45:最終回は高確率で敵役と和解。
その46:愛着が湧きすぎて、翌週からの新作にはハマれない……と切なくなりつつ、翌週しっかり新作にハマる。
その47:新作予告が、ドロドロ系 → ホームドラマ だとテンション下降。
その48:ドロドロ系 → ドロドロ系 とくると「おおっ!」となる。
その49:たまに新作予告の時点で凄まじいオーラを放つ作品がある。
その50:毎作見ているとやがて「昼ドラの顔」的役者の存在に気づく。
その51:神保悟志は昼ドラに欠かせない存在。
その52:田中美奈子の演技力が凄まじくて背中が凍りつくレベル。
その53:西村和彦が出ていればドロドロ感は約束されたようなもの。
その54:石田純一がスケベ。
その55:その昼ドラでしか見たことのない役者に、妙な「味」を感じる事がある。
その56:昼ドラでしか見たことなかった役者がゴールデンタイムに進出すると、なぜか得意な気分になる。
その57:ハマっているのは主婦だけではない。
その58:小・中学生もバッチリ見ている。
その59:ドモホルンリンクルの年齢に年々近づいてくることにやや焦りを感じる。
その60:多少の違和感・不自然さ・ツッコミどころ満載な点・ドモホルンリンクルは昼ドラの大事なエッセンスだ。
執筆:DEBUNEKO
Photo:RocketNews24.