2001年に東京ディズニーシー(以下、シー)が開業して以来、今年で14年が経つ。その間、来場した多くの人々に夢と希望を与え続けてきたことだろう。年に何度も通うほどのディズニーファンも、かなりいるらしいではないか。
だがしかし。なかには、未だに一度も行ったことがない人だっているはず。かく言う私(筆者)もそうである。そんなシー未体験の人は、14年の歳月が流れた今、そろそろ「レア人間」扱いされ始める時期に突入しているのだが、ふと「それも悪くないな」なんて思うのだ。
・アンチではない
まず、ひとこと言っておきたいのだが、私は決してアンチではない。ディズニーが嫌いなわけではないし、意図的にシーを避けているわけでもない。ただ14年間、シーに一度も行ったことがないだけなのだ。
・ディズニーランドなら行ったことがある
自慢ではないが、人並みにディズニーランド(以下、ランド)には行ったことがある。シーの開業以降にも行った記憶がある。もちろん、シーの存在は知ってはいたが、その時はなぜかランドにのみ行った。
・自分から行きたいと言い出すほどではない
シー未体験の人は、そもそも誰かに「ディズニー行こう!」と誘われないと行かないタイプだと言える。ランドに行く時だって、「誘われたから行ってみるか」くらいの気持ちだろう。アンチではないけど、自ら行きたいと言い出すほどでもないのだ。
よって、単に今まで「ランドに行こう!」というお誘いはあっても、「シーに行こう!」というお誘いはなかっただけなのである。
・レア人間扱い
そんなシー未体験者たちが、シー体験者たちに「実は、シー・ヴァージンだ」と打ち明けると、ほぼ百発百中で驚かれる。「10年以上経っているのに一度もか?」と驚愕され、レア人間扱いされるのだ。さらに、ディズニーマニアを公言する人たちからは、生きる化石を発見したかのような視線を浴びる。
・それはそれで悪くない
だが、なぜだろう。そのようなレア人間扱いや、生きる化石扱いが、「悪くないな~」なんてノンキに思えてくるのだ。開き直りなのか、周囲の驚く反応が面白いからなのか。自分でもよくわからないが、決して嫌ではないのだ。
むしろ、「いっその事、このままずっとヴァージンを守り抜こうかな♪」なんて思ったりもする。せっかくここまで来たのだから、さらなるレア人間を目指したいという謎の欲望のような、意地のようなモノが湧いてくるのである。
そして、ふと、「未だランドにさえ行ったことがない、完全なるディズニー・ヴァージンには勝てない」という事実に気付くと、妙に悔しくなるのである。
・ついでに『タイタニック』も未経験
思えば、私は映画『タイタニック』が大ヒットを飛ばしたときもそうであった。映画嫌いでもないし、レオナルド・ディカプリオや、ケイト・ウィンスレットが嫌いなわけでもない。セリーヌ・ディオンだって、別に嫌いじゃない。
なのに、なのに、あんなに世界中で人気を得て話題になっていたのに! 映画公開から18年経つ今になっても、まだ見ていないのである。そしてやっぱり、周囲からはレア人間扱いされるが、私の無意味な「タイタニック・ヴァージンを守る決意」は揺るがないのである。
▼ぬりえもあるぞ