「今まで食べた○○の中で一番ウマい!」……このように感じる機会は、誰だってそう頻繁にあることではない。が、記者は先日幸運にもそんな飲食店に遭遇したので紹介したい。
そのお店とは、東京・渋谷にある『かつどん屋 瑞兆(ずいちょう)』。ここのカツ丼は、今まで持っていたカツ丼のイメージが変わってしまうほど絶品だったぞ。
・カウンターだけのお店
『かつどん屋 瑞兆』は、JR渋谷駅から15分ほど歩いた場所にある。まさに「隠れた名店」と呼ぶのにふさわしい立地。店内はカウンターのみで、座席数は10席もないだろう。
記者がその店を訪れたのは、15時頃とピークの時間帯ではなかったのだが、それでも店内の席は半分ほどが埋まっていた。きっとランチタイムにはすぐ席が埋まってしまうのではないだろうか。
・メニューはカツ丼とビールのみ
また特徴的なのは、壁に貼られていたお品書きだ。メニューはカツ丼とビールのみ。以上! なんとシンプルな……。しかしそれだけに、「カツ丼1本で勝負している」というお店の心意気が感じられる。料理が出る前から「絶対ウマい予感」がヒシヒシと伝わってきた。
ちなみに、メニューはカツ丼のみだが、ご飯の量は「少なめ、普通、大盛り」と対応可能。価格はどれも同じだそうだ。
・どんぶりのフタが若干浮いている
いよいよカツ丼の登場。見れば、どんぶりのフタがきちんと閉じられていない。若干浮いているやん! というのも、豪快に盛られたカツが、どんぶりの横からはみ出しているのだ。
挟まれたトンカツを救出する気分でそのフタを取り、ひと口食べてみると……カツのサクサク感がよりダイレクトに感じられて、甘めのタレが口いっぱいに広がる。今まで食べたことがあるカツ丼と違うぞ!
・トンカツを卵でとじていない
それもそのはず。ここのカツ丼は、作り方からして、よくあるカツ丼とはちょっと違うのだ。一般的なカツ丼は、トンカツを割り下で煮て、味が染み込んだところで溶き卵を投入。それをご飯の上に盛りつければ完成である。
しかし、『かつどん屋 瑞兆』のカツ丼は、卵焼きの上にトンカツがのっており、その上にタレがかかっている。つまり、トンカツが卵でとじられていない。そのため、とんかつが卵でベチャベチャすることなく、トンカツの食感をそのまま味わえるというワケだ。
・最高のバランス
それにしても、トンカツ、若干とろみを残した卵、ふっくら炊き上げられたお米、そこに絡む甘めのタレは、最高のバランス。タレとご飯だけでも十分ウマいが、カツと卵も一緒に食べれば言うことなし! 「何で今まで卵でとじたカツ丼を食べていたんだろう?」と思ってしまうほど、完成度の高いトンカツだ。
なお、付け合わせの漬物と、お吸い物も見事な脇役っぷり。それだけでも別にご飯を食べられそうな味わいであった。ということで、渋谷にある『かつどん屋 瑞兆』。興味がある人は是非とも足を運んで欲しい。
・今回ご紹介した飲食店の詳細データ
店名 かつどん屋 瑞兆
住所 東京都渋谷区宇田川町41-26 パピエビル 1階
時間 11:30~20:00
Report:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.
▼メニューはカツ丼とビールのみ!
▼提供された状態。どんぶりのフタが浮いている……
▼フタを取ると……! なおこちらのご飯は普通盛り
▼卵の上にカツがのっている
▼このセットで1000円だ
▼タレとご飯だけでも十分にウマイ!