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竹を使った日本の伝統的な木管楽器、尺八(しゃくはち)。しみじみと温かみのある音色が特徴的であるが、虚無僧以外で尺八を吹いている人はそうそう見かけない。

ある日、東京は谷中を歩いていると「尺八作れます1000円~」との看板を発見した……え、尺八って手作りできるの!? 尺八を華麗に操る大人の男性なんて素敵やん! というわけで、手作り尺八教室に参加してきたのでご報告したい。

・谷中のcom so koya(コムソーコヤ)で体験できる

尺八作りを体験できるのはcom so koya(コムソーコヤ)である。看板を見て歩道を進んでいくと、カッコいい雰囲気の男性が一人で何か作業をしている。どうやらこの方が、尺八作りを教えてくれる先生らしい。さっそくその場で尺八作りをお願いした。

まずは竹を選ぶ。「参加料=竹代」で、ここで1000円の竹を選べば授業料1000円、3000円の竹を選べば3000円だ。見た目は同じような大きさの竹でも1000円の竹と3000円の竹は重さが全然違う! 今回は初めてだったので1000円の竹で尺八を作ることにした。

・作っていく

最初は金属の棒を使って、竹と竹の間の節を抜いていく。節を抜いたらある程度の長さに切り、口元の部分を加工していく。先生いわく口元の部分が一番重要で、ここは切ったり削ったり慎重に作業していく。とは言っても、先生の指示に従っていれば難しいものではない。

口元がある程度出来上がったら長さを決める。そもそも尺八は「一尺八寸」が名前の由来なのだが、こちらの教室では「特に何センチとかは決めていません」とのことだった。せっかくなので由来通りの一尺八寸(54.5cm)にカットし、穴を空けたら一気に楽器っぽくなってきた!

・30分ちょっとで完成!

あとは口元や穴をやすりなどで仕上げていけば尺八の完成である! 所要時間は30分ちょっと。おお、考えてみれば尺八はもちろん、楽器を手作りしたなんて初めてだ……。さっそく吹いてみるがなかなか音が出ない。先生が吹くと出るのに……!

コツを教わりながらひたすら吹き続けていく……やがて!「フォフォーーーーーーー」って音デターーーーッ!! さっきまで単なる竹だったのに今は完全に楽器! 世界に一つのマイ尺八!! 本当にちょっとウルッと来るほど感動してしまったぞー!

・予約をオススメ

コツをつかめば音は出るようになる。嬉しくて家で「うるさい!」と言われながらもフォーフォー吹き続けるほど気に入ったのだ。調べてみると、尺八は買おうとすると結構なお値段がする。1万円以上はザラだ。それが1000円でしかも手作り出来るなんて超リーズナブルやん!

先生に聞いたところ、基本的に土日は開催しているが平日開催していることもあるという。私(筆者)のように当日いきなりでも参加できるが、オフィシャルFacebookから予約をすれば間違いないぞ。渋くて粋な尺八作り、興味がある人はぜひ試してほしい!

参考リンク:Facebook
Report:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.

▼歩いていると看板を発見!
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▼表には「吹いてみよう!」と尺八が置いてある。
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▼雰囲気のある建物。通常は外で作業するが、雨の日は建物内で作業するとのことだった。
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▼まず竹を選ぶ。同じような見た目でも、値段によって重さが全然違う!
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▼まず鉄の棒を使って、節を抜いていく。
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▼ある程度の長さにカットし……
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▼一番重要な口元を加工していく。
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▼重要な部分は先生が手伝ってくれるぞ。
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▼穴を決めて、穴あけ機で開けていく。
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▼一気に楽器っぽくなってきた!
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▼あとは細かい仕上げをすれば完成だ!
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▼これが世界に一つのマイ尺八!
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▼最初に音が出たときは感動的! 家で「うるさい!」と言われても一日中吹いていた!
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▼外国人観光客も多いらしい! 興味がある人は試してみてほしい!!
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