
今回のブラジルワールドカップで、日本だけでなく世界中の人々から最も懸念されていることと言えば、ブラジル国内の治安だろう。日本のニュース番組では早速、日本人が被害にあったケースが報告されている。
とにかく、ブラジルの治安に関するニュースは、現地に乗り込んでいる日本人サポーターに緊張を強いるものばかりだ。しかし私は、ブラジルに入国して早速、ニュース番組の報道からは想像がつかないような、心が暖まる体験をしたので紹介したい。
・レシフェ空港カウンター
間もなく始まる日本の一戦目が行われるレシフェ。その空港には、到着出口の手前にタクシーの受付カウンターがある。ここで、予約しているホテル名を告げて距離に応じた料金を支払えば、レシートを貰える。そのレシートを空港前で並んでいるタクシーに渡すと、ホテルまで運んでくれるのだ。
犯罪率が高いと言われている国の空港周辺には、観光客を狙った怪しいタクシーがウヨウヨいるものなので、このカウンターはかなり有り難い。
私はレシフェ空港に到着すると早速そのカウンターへ。受付の女性に、ホテル名と住所を告げたのだが、女性がそのホテル名を聞いて、ポルトガル語で何かしら質問をしてくる。ブラジルなのだから、当たり前といえば当たり前だ。ただ、私には彼女が何を言っているのか、さっぱり理解できない。
すると、そこに同じ列に並んでいた女性が、英語で通訳して助けてくれたのである。後で聞いたところによると、彼女はレシフェ在住で、名前はルシアさん。なんとその日が誕生日だと言う。
・空港内を案内してくれる
家では、夫をはじめとする家族が帰りを待ちわびているはずなのに、ルシアさんは、それから空港の中を案内してくれたのだ。中を歩きながら「レシフェで夜に出歩くのは絶対ダメよ」「写真を撮影するなら、撮った後すぐにバッグにしまうこと」「大きな荷物を持ったまま歩き回るのもよくない」「近場の移動でもタクシーを利用すること」などのアドバイスをくれた。
・レシフェ滞在中のスケジュールまで考えてくれる
その上、私がレシフェに何日滞在するのかを知ると、ルシアさんはその日程に合わせて観光スケジュールまで組み、わざわざノートに書いてくれたのだ。さらに、「ここは行った方がいい!」「このレストランはおすすめ」などの情報とともに、「何かトラブルが起きたら、電話をちょうだい」と連絡先まで教えてくれた。
・チケット入手時にも似たようなことが
次の日、私はレシフェ市内にあるFIFAのチケットセンターに向かった。チケットを現地受け取りで購入した人は、ブラジル国内に設けられたチケットセンターに行き、窓口で購入確認メール等を見せると、チケットを受け取れるのである。
ところが、持参した地図があまり正確ではなかったようで、チケットセンターの場所がなかなか分からない。付近の人に聞くと、その人もよく分からないらしく、知り合いを呼んでくれる。そして、その知り合いも分からないようで、また知り合いを呼ぶという展開だ。
・蒸し暑い中一緒に探してくれる
私のチケットのために、そこまでしてくれて何とも申し訳ない気持ちになったが、それでもチケットセンターの場所が分からない。そんな時、英語を話せる1人の男性が現れて、「俺が見つけてやるよ」と暑い中、30分ほど一緒に歩き回って探してくれたのである。
・ホテルまで送ってくれる
それだけではない。チケットを受け取ると、「弟が運転している車に乗っていけよ、ホテルまで送っていくわ」と申し出てくれたのだ。私がチケット受け取りの手続きをしてくれる間に、わざわざ弟さんを呼んでくれていたようなのだ。
・そのままホテルまで送ってくれる
原則として、タクシーでもない限り、外国で出会ったばかりの人の車に乗ることは、安全上推奨されることではない。だが、私は「この人は大丈夫」と十分過ぎるほどに感じていたので、そのまま車に乗った。
男性はレシフェ在住のエンジニアで、カーロスさん。車中では、お互いの話をしたり、連絡先を交換したりして、フレンドリーな雰囲気のまま過ごしたのであった。もちろん、治安の悪い国にありがちな、「そのままヤバい場所まで連れて行かれる」「後から料金を請求される」などということは全くない。
・犯罪発生率からは見えないブラジルの実情
ブラジルの治安に関する報道を聞いていると、「ブラジル=恐ろしい国」というイメージを持っている人は多いだろう。確かにそれは1つの事実だろうし、自分自身が近日中に被害に遭う可能性もあるが、上のように助けてくれる人がいたのも1つの事実。
そして、まだブラジルに滞在して間もない私のケースを考えると、同じ様に多くの日本人サポーターが、ルシアさんやカーロスさんのような、親切という言葉では足りないほどの親切心を持ったブラジル人に、助けられているのではないだろうか?
とにかく、この場を借りて改めて、そのようなブラジル人にお礼を言いたい。
Report:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.
▼やっとの思いで入手したチケット
▼空港で助けてくれたルシアさん
▼ルシアさんがわざわざ書いてくれたスケジュール
▼チケット入手時に一緒に探してくれた上にホテルまで送ってくれたカーロスさん
和才雄一郎



【世界の機内食】ブチギレながら食べた吉祥航空の「世界一のびたパスタ」が悔しいけど最高だった / あと深夜の羽田空港は地獄だ気をつけろ
「日本のブラジル」でタクシー運転手さんに「おすすめのブラジル料理店」を尋ねてみたら意外すぎる展開になった / 群馬県大泉町
【体験談】世界最凶レベルと噂の「メキシコの治安」はこうだった
肉とサンバとセクシーな姉ちゃんがくんずほぐれつでカーニバる! 「ブラジルカーニバル2016」でおススメの店トップ3!!
【異次元】タリーズの1万円福袋を発売前にゲット! 今年は革命が起きていた / 2023年福袋特集
【値上げ検証2025】スーパーとコンビニで「全く同じもの」を買ったら価格差はいくらになるのか → 絶望が待ち受けていた
【天国】錦糸町の名銭湯「黄金湯」に泊まってみた / 昭和と令和が融合した銭湯天国を満喫!
【地獄の空気】あんなオペレーションが悪い「有名飲食チェーン店」は初めてだった
【カップ麺カスタマイズ選手権:第2回】ペヤングに「山椒」で稲妻が走る! ソース味が消え “風流” な高級和食へ
長野県民御用達の人気ローカルスーパー「TSURUYA(ツルヤ)」のプライベートブランドが強すぎる! 長野土産はスーパーで買うべきなのかもしれない
【本日発売】「ローソンの福袋」(2160円)があまりにパンパンに詰まってて、持って帰るのちょっと恥ずい
中国「渡航自粛要請」から2週間が経った京都市内「祇園」「清水寺」「錦市場」の様子を見に行ってみた
中国の「渡航自粛勧告」から2週間、現在の「奈良公園」で目の当たりにした意外な光景
【中国渡航自粛】ガチ中華だらけの上野・アメ横に行ってみたら → 取材拒否の連続に…
【極論】焼肉って結局ウインナーが一番うまくないか? 「ウインナーだけ焼肉」やってみた結果 …
中国「渡航自粛勧告」から1週間経った、東京・浅草を見に行ってみた
【納得】ガストの「ジョブチューンで唯一不合格だった」メニューを食べてみた → 不合格にする気持ちがわかった
【検証】10年間ほぼ毎日飲んでる「コーヒー」を1週間断ってみたらこうだった
【は?】楽天で見つけた「在庫処分セール半額おせち」を買ってみた結果 → 届いた数日後にブチギレかけた
【雑草対策】カインズで598円「撒くだけで防草できる人工砂」の効果がヤバ過ぎた / お財布にも環境にも優しい超画期的アイテム
【検証】「スタバはどのサイズを頼んでも量は一緒」という動画が出回る → 実際に試してみた
【事故】楽天で買った『訳ありB級フルーツ福袋』を開封した翌日、妻から信じられないLINEが来た「メロンが…」
【実録】人生初のインドで華麗なる「換金詐欺」に遭った話
【オススメ東京→金沢行き方まとめ】北陸新幹線だけじゃない! 金沢の魅力を最も感じられる通好みのルート / 一度外国へ行きそこから金沢を目指す贅沢な旅
【マジ現地】日本のブラジル「群馬県大泉町」が最高すぎた! 東京からわずか2時間、メシも爆ウマ & 激安な超穴場の観光スポット
【冬の極上体験】北海道・当別町にある「ロイズアイスヒルズホテル」に宿泊してみた / 寒さも吹き飛ぶ感動が待ってたぞ~ッ!!
約1カ月後に発売される「タリーズ福袋」の中身がこちらです / 12月2日から予約開始
【ロストバゲージの悲劇】空港に到着したら荷物がない → スーツケーツは南米「エクアドル」へ
【福袋2021】タリーズで最安の3500円福袋、ドリンク無料チケットの枚数が地味にすごい
【2019年福袋特集】タリーズで最も高い1万円の福袋を買ったら「ドリンクチケットばら撒き攻撃」に笑った / ステンレスボトルもいい感じ!
【デカすぎて泣いた】2m50cmの巨大クマと佐賀県に1泊2日してきた / しかも飛行機で
【2017年福袋特集】『タリーズコーヒー』福袋(3000円)の中身をネタバレ大公開!普段はスタバ派でも福袋はタリーズを買うべし!!
【コラム】台湾が親日的だとは知ってたけど「台南」は想像の10倍くらい親日的でした