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季節は夏を待たずして、すっかり初夏のような陽気。関東ではすでに気温が25度を越えており、上着を着ていると汗ばむほどだ。こう暑くなってくると、祭りのお囃子など聞こえてくると、俄然テンションが上がる。屋台の大しておいしくないものまで、ウマく感じられるから不思議だ。

・西日本では馴染みがない?

さて、ここで質問だが皆さんは、「ソースせんべい」をご存じだろうか? 記者(私)は名前だけしか知らなかった。というのも、西日本ではあまり馴染みがない。編集部でも私(島根出身)とメグチョリーナ沢井(大阪出身)は食べたことがなく、メグチョリーナに至っては名前さえ知らなかったのだ。当然買い方も知らない。そこで、人生で初めてソースせんべいを食べた感想をお伝えしたい。

・ソースをつけただけ

ソースせんべいとは、その名前の通りに薄いせんべいにソースを付けただけの代物だ。それ以上でもそれ以下でもない。東京・新宿花園神社の例大祭(2014年5月23~25日)に、屋台が出ていたので、私はそこで購入してみることにした。

・1回200円という仕組みがわからない

最初に値段を見て驚いた。「1回200円」、高い! せんべいが200円は高いぞ! しかし何枚ではなく、「1回」と書かれている。どういうことだ? と思い、気だるそうにタバコをふかしているおばちゃんに尋ねると、「ルーレットを回すのよ」と教えてくれた。せんべいを買うのに、ルーレットってどういうこと?

・お手製段ボールのルーレット

段ボールで作られたお手製のルーレットを見ると、盤目に数字が書かれている。「12」とか「20」とか「30」とかの数字だ。実はこれ、せんべいの枚数を示している。つまり回して出た盤目の数字分だけ、せんべいをもらえるということだ。12枚が出ても、30枚が出ても200円ということになる。

・得した気分

なるほど! これは斬新な仕組みだ。こうやって、子どもをその気にさせているのか! と納得。早速ルーレットを回すと、12枚が出た。おお、何か得した気分。いっぱい当った感じがする。味はソースとチョコを指定。するとおばちゃんが、世界的に有名なあのネズミキャラのような形にして、渡してくれたのである。

・東京人には当たり前

これがあのソースせんべいか。関東の人はこれを食べて育ったという言い伝えがある。紙のようなペラペラのせんべいに、ソースを塗っただけの代物を喜んで食べたというから驚きだ。ちなみに編集部のGO羽鳥は東京生まれの東京育ち。その彼に「初めてソースせんべいを食べた」と伝えたら、「えええええ!」と彼の方がカルチャーショックを受けていた。

「あの子ども騙しのようなルーレットも斬新だと思った」というと、「マジで当るんだって! 50枚とか当るんだって!! 数百枚とか当てたヤツいるぞ、マジで!!」と語っていた。

・未体験の人はチャレンジ

にわかには信じがたい。多分、子どもの頃の思い出が彼のなかで誇張されているのだろう。そういうヤツ、クラスに一人はいた。なお、味はおつまみにはちょうど良い感じ。食べ飽きない手軽さが魅力といったところだろうか。その昔と比べると、おいしいお菓子が多数存在するので少々味気ないが、昔なら駄菓子屋でも定番だったくらいなので、おそらく子どもにも人気があったのだろう。

いまだソースせんべいを知らない地方出身の大人たちへ、この夏、祭りでソースせんべいを見かけたら、トライしてみてはいかがだろうか。

Report: 佐藤英典
Photo: Rocketnews24

▼東京・新宿花園神社で見かけた、ソースせんべいの屋台
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▼お手製のルーレット、これで出た枚数分のせんべいをもらえる
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▼12枚が出て、ソースとチョコレートをオーダー。裏側の6枚はソースに、表はチョコ。まるで世界的に有名なネズミキャラのような格好で渡してくれた
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▼この中身がソース
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▼お祭りでは何を食ってもおいしく感じられるから不思議だ
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