何か世間に対する発表があったとき、開かれるのが「発表会見」や「記者会見」だ。駆けつけるのは、記者やカメラマンといった報道陣。いわゆるマスコミである。テレビや新聞、そしてネットに公開されるのは、カメラの向こうの被写体側だ。

では、カメラのこっちの「現場」側では、どんなことが起きているのだろうか。はたしてどんな状況なのだろうか。ということで今回ご紹介したいのが、私(筆者)たち報道側の体験談から導き出した「発表会見のマスコミあるある50」である。

【発表会見のマスコミあるある50】

その01:常にイライラ・ピリピリしている。
その02:どこからか舌打ちが聞こえてきたり、常にブツブツと文句いってるヤツがいる。
その03:段取りが悪いと激怒しながら主催者に詰め寄る。
その04:よく聞く怒号は「ちゃんと段取りしてくださいよ!」というセリフ。
その05:撮りたい絵が取れないと分かると「プレスリリースと内容が違う」と主催者に詰め寄る。
その06:「聞いてないよ!」といえば、何でもいうこと聞いてくれると思っているフシがある。
その07:段取りを説明する時の主催者の緊張した顔がハンパない。
その08:詰め寄られすぎて泣きそうになっている主催者がいる。
その09:お互いに「テメエこの野郎」と思っている。
その10:時間がなくても「フォトセッション(撮影だけの時間)」を要求する。
その11:段取りが悪いと、取材クルーが白い紙を持って「しょうがねえなぁ」的な顔をしてニヤニヤしながらホワイトバランスをとりはじめる。
その12:しかもその「取材陣がホワイトバランス」は恒例行事になっている風潮がある。
その13:被写体の立ち位置が決まらないと怒り始めるビデオカメラマンがいる。
その14:いいカメラ位置を陣取っても、平気な顔して割り込みしてくる。
その15:体全体で怨念じみたプレッシャーをかけると座ってくれるが、フレームにヤツの頭頂部が入ってやっぱり邪魔。
その16:ならばとばかりに、割り込み野郎の頭上でカメラを構え、立ち上がれないようにするような攻防。
その17:お互いに「てめえ、これ以上なんかやったらブン殴るぞコノ野郎」と思っている。
その18:フォトセッション時は一触即発の雰囲気。
その19:フォトセッション時のサウナのような熱気と汗臭さで吐きそうになる。
その20:「カメラの機材が高価な方が偉い」的な謎のヒエラルキーがある。
その21:ドノーマルの一眼レフカメラは恥ずかしいという風潮。
その22:外付けストロボが付いていないと恥ずかしいという風潮。
その23:一眼レフカメラの内蔵フラッシュを使うと恥ずかしいという空気感。
その24:やたらとシャッター音のデカい一眼レフカメラは恥ずかしいという雰囲気。とはいえ、シャッター音が小さすぎてもダメ。
その25:そこをあえてコンデジや iPhone で撮影してみるというド根性。
その26:「目線お願いします」は声がデカいやつが勝つ。
その27:目線もらって撮影するも他のカメラマンのフラッシュで白飛びしまくりな写真になるので連射するしかない。
その28:どうひいき目に見てもテレビ局の取材クルーは態度がデカい人が多い。
その29:ウェブメディアの格下感は異常。
その30:「テレビ > 新聞 > 出版 > ウエブ」みたいなヒエラルキーになっている。
その31:「ムービーカメラはスチールカメラより偉い」的な謎のヒエラルキーがある。
その32:スチールカメラの撮影陣を貧民に例えると、ムービーカメラはブルジョワ扱い。
その33:あとから入ってきたくせに「今からビデオ撮るからそこをどけ」とスチールカメラをどかす横柄なムービーカメラマンがいる。
その34:お互いに「くたばれこのクソカメラ」と思っている。
その35:「なんでそんなにエラそうに振る舞えるのか」と思う光景を毎回見ることができる。
その36:そろそろ「ムービー VS スチール」の大戦争が起きるのではないかと予想している。
その37:テレビ局の取材クルーたちだけの「謎の結託」みたいなものがある。
その38:芸能系は、だいたい取材に来る人が同じ。
その39:自分も含めて、報道陣のファッションセンスのなさは絶望的。
その40:囲み取材が始まる前、質問する内容を「いつも来る芸能レポーター的な人たち」が分担したりしている。
その41:どうでもいいことだが、やたらマイクの下の方を持つインタビュアーがいる。
その42:インタビュー中は、マイクがメトロノームみたいに左右に動く。
その43:囲み取材のときにインタビュアーがムダに笑う。
その44:その笑い方がむちゃくちゃ寒い。
その45:そんな時に感じる「業界感」が気持ち悪い。
その46:食べ物が被写体になる発表会見時、みんなの撮影が終わる前に、自分の撮影が終わったからって被写体の食べ物を食べちゃったカメラマンがいた。
その47:仕事とはいえ、あつかましくて図々しいヤツが勝つ的な嫌な世界。
その48:礼節をわきまえない大人たちの集団、それが報道陣。
その49:あの殺伐とした空気感を何とかして欲しい。
その50:お互いに「あいつらは絶対に認めねえ」と思っている。

執筆:GO羽鳥佐藤英典
Photo:RocketNews24.