2014年1月、中国が家庭用ゲーム機の販売禁止措置を一部解除すると報じられて話題となった。中国では青少年に悪影響を与えるとして、2000年からゲーム機の販売が禁止されていたのだ。
解禁を受け、マイクロソフトは現地企業と提携し、上海自由貿易特区にゲーム会社を設立すると発表。そして、いま、日本のゲーム会社 カプコン が中国市場に本格参入と噂されている。それに伴い、中国企業によるカプコンの買収や投資がありうるのではないか、と注目されているのだ。
・有名ゲーム誌が報じる
カプコン の中国参入の可能性を報じたのは、有名ゲーム誌『Play Magazine』だそうだ。報道によると、カプコン は業績アップの突破口として、世界最大のオンラインゲーム市場である中国に注目しているのだという。
多くの人気タイトルを有するカプコンの参入は中国市場も望むところ。現在、すでに実質的なすり合わせが行われており、2014年上半期に決定するのではないか、とのこと。そして、その商談相手というのが、中国企業「テンセント」だと、ある消息筋が暴露したというのだ。
・中国企業「テンセント」とは?
噂の企業「テンセント」は、中国最大手のIT企業。ポータルサイト、ミニブログ、そしてアクティブユーザーが7億人以上ともいうインスタントメッセージサービス「QQ」を運営する超巨大企業である。だが、それだけではない!
・国外のゲーム会社に積極的に投資
テンセントは、近年、国外にも積極的に投資をしており、ゲーム関連だけでも米国のライオットゲームズを買収し、Epic Gamesを傘下に。そして、最近も韓国CJゲームスの大株主になったばかりだ。また、同社はカプコンから公式ライセンスを受け、中国で 『モンスターハンターOnline』も展開している。
そのような動向に加え、カプコンが2013年下期業績を下方修正。そこで、テンセントがカプコンに投資、または買収するのではないか、と注目されているのである。
・中国ゲームサイト「株式取得の可能性は40%」
一部では「まもなく投資へ」という報道もあるが、ゲーム専門サイト多玩網は「代理運営の可能性は35%、合資会社設立の可能性は40%、株式取得の可能性40%」ではないか、と慎重な見方を示している。
それぞれの方法にメリットもデメリットもあるが、もし、実現すれば、中国ゲーム市場で初の有力サードパーティの本格参入となり、同時にテンセントも頭ひとつ抜けた存在になりそうだ。公式発表がない限り何とも言えないが、噂の段階で、これだけ話題になるのは、市場からの期待の裏返しであると言えるかもしれない。