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比内地鶏や名古屋コーチンなど、噛めば噛むほど味が深い『地鶏』。値段も味もまさに鶏肉界の王者と呼ぶべき存在だが、それに近いものとして『銘柄鶏』がある。

銘柄鶏とは地鶏のように日本の在来種などの鶏肉ではないが、肉質に優れた鶏の品種だ。地鶏に比べると値段が安く、味も良いことから多くの鶏肉料理店で使われているが、果たして地鶏と銘柄鶏の肉では大幅に味が変わるのだろうか?

・から揚げにして実験

そんな疑問を解消するため、今回はデパ地下で売っていた『比内地鶏』のもも肉と、九州産の『銘柄鶏』二つの鶏肉を使い、どれほどまでに味が変わるのかを確かめてみることにした。衣はスーパーで売っている普通のから揚げ粉を使用。

・地鶏のほうが小さく揚がる

非常にわずかな差だが、生の状態と揚げあがりでは、地鶏のほうがやや小さくなるようだ。これは肉に含まれる水分が少ないためだろうか。銘柄鶏のほうがややふっくらと揚げあがると感じた。

・銘柄鶏はから揚げに最適

気になる味だが、地鶏はややしっかりした歯ごたえなものの、鶏肉の旨味がスゴい。噛めば噛むほど味が出る。銘柄鶏のほうは柔らかくて旨味もバッチリ。外国産の鶏肉だと柔らかすぎる印象を受けるが、銘柄鶏は旨味・柔らかさのバランスが非常に優れていると感じた。から揚げにするなら銘柄鶏のほうが良いだろう。

・地鶏は焼鳥や親子丼のほうが合う

地鶏はから揚げにするとやや硬くなってしまうので、肉の旨味と歯ごたえを活かせる焼鳥や親子丼にしたほうが本来の美味しさを発揮できると思う。ステーキ用の肉をハンバーグに使ってもとびきり美味しくならないのと同じで、肉により調理法を使い分けるのがベストである。

Report:なかの
Photo:Rocketnews24.

▼こちらは比内地鶏。肉が赤くしっかりした歯ごたえだ
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▼から揚げにすると歯ごたえがいい
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▼こちらは銘柄鶏。色味がやや薄く、程よい弾力の歯ごたえである
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▼旨味と柔らかさのバランスを考えると、銘柄鶏のほうがから揚げには合う
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