福岡・博多には、途方もない数のラーメン店がひしめき合っている。繁華街では、3軒や4軒連続で軒を連ねている場所があるから驚きだ。それでも商売が成り立つのだから、博多のラーメン熱は全国でも屈指の高さと言えるだろう。
・博多っ子が評価するラーメン店
ラーメンに熱心な博多っ子は、どこのラーメンを一番おいしいと思っているのだろうか? インターネット上の声をたしかめてみたところ、どうやら「博多だるま」が屈指の人気を誇るらしいことがわかった。実際に行って食べてみると、その人気にうなずかざるを得なかった! だがメニューの写真が……。
・着実に味を広める
博多だるまは福岡・大分を中心に複数の店舗を展開しており、最近神奈川県(博多だるまJAPAN)や、東京都(ラーメン屋秀)にも出店している。他の博多ラーメンのチェーン店に比べると、全国的に認知度は高いとは言えないのだが、着実にその味を広めつつある。
・有名人のサインがずらり
記者(私)が訪ねた中央区渡辺通のお店は、昭和38年の創業時の伝統の味を守り続けているそうだ。お店の外観は昭和を感じさせるレトロな店構え。一見プレハブのようにも見えるのだが、中に入ると清潔感が漂っていた。そして、壁一面に有名人のサインがずらりと並んでいる。それを見る限り、著名人も認める味であることに間違いはないだろう。
・人気ナンバー1メニューの写真
記者は「人気ナンバー1」で「数量限定販売」とメニューに書かれている、「炙りとろ肉チャーシュー麺」を注文することにした。メニューに載っている写真には、丼いっぱいに盛られたこんがりとしたチャーシューが! 麺もスープも見えないほど敷き詰められている様子は、実においしそうだ。本来であれば、王道のラーメンにするべきだったのかもしれないのだが、その写真の誘惑に負けてしまった。
・なんか違うよ?
訪ねた時間が夕方16時頃であったためか、お店は結構空いていた。おそらく昼時になると、行列ができるに違いない。さて、しばらく待っていると注文の品がテーブルに運ばれてきた。だが……、あれ? なんか見た目違うような……。気のせいか? チャーシューが小さい。ケチなことは言いたくないが、スープが見えないほどのチャーシューが敷き詰められているはずだったのに、スープ丸見えだぞ。
・強めな豚骨の匂い
炙りトロ肉が、丼に端っこにひっそりと並んでいるのだが……。まあ、とにかくこれがオーダーした品な訳だ。仕方ない……と、実際に食べてみると、これぞ豚骨! と感じる濃厚なスープ。正直、匂いは強めである。濃い脂と豚肉を焼いたときのやや甘い匂いがプンとしている。重ねてトロ肉からも、豚脂を炙った香りが漂っている。
だが、そのスープを口に入れると、匂いはかすかな余韻と旨みを残してスッと消えていく。何でも化学調味料を一切使っておらず、しかもしょう油は醸造元に頼み、一から作っているのだとか。スープ表面に脂が浮いているのだが、そのくどさをまったく感じない。また味の余韻がクセになりハマる味だ。
・ラーメンはウマいんだから、写真は変えよう!
麺は極細で先代から引き継いだ製法で作っているのだとか。濃いスープに負けない、しっかりとした小麦の風味を携えている。これを固めもしくはバリカタでオーダーし、麺の歯ごたえとスープの旨みを堪能するのが、一番おいしい食べ方なのではないだろうか。
ウマいラーメンに大満足なのだが、あのメニューの写真は変更した方が良いように思う。せっかく美味しいのだから、実物が来て、「写真と違う」と、意味もなくガッカリしてしまうのは残念だ。
・店舗情報 博多だるま
住所: 福岡県福岡市中央区渡辺通1-8-26
営業時間: 11:30~翌2:00、金土日・祝前日 11:30~翌2:30
定休日: 無休
Report:ちょい津田さん(佐藤)
Photo:Rocketnews24
▼メニューではスープが見えないほどチャーシューが盛ってあったはず……。味はいいのだから、写真は変えた方が……。