国民的アニメ『ちびまる子ちゃん』のテーマソングのなかで、一番有名なのはやはり「おどるポンポコリン」だろう。あの「ピーヒャラピーヒャラ♪」を聞くと、心が「パァァァ」と明るくなるのではないだろうか?
だが、台湾では「ピーヒャラピーヒャラ♪」を聞いたからといって全ての人が「パァァァ」となるとは限らないようだ。というのも、地震を観測している台湾気象局では、強い地震が起きたときにアラーム音として「おどるポンポコリン」が流れるというのである。
・マグニチュード4.5以上の強震で「おどるポンポコリン」
台湾メディアによると台湾気象局ではマグニチュード4.5以上の地震が起きると「おどるポンポコリン」が流れるそうだ。現地ニュース動画を見てみると、「ピーヒャラピーヒャラ♪」と音楽が流れた途端、局内に緊張が走る!
ダッシュで地震の震源地、震度などを計算に取り組むスタッフ。この素早い情報発信が被害を最小限にとどめるのだ。しかし……しかしなんだろう、なんだかモヤモヤする!
・台湾メディア「そのうち津波警報は『スーパーマリオ』になるのでは?」
このニュースに台湾ネットユーザーは、「なんか楽しげだな」、「まぁ、特色があるのはいいの……かな?」、「童心に戻ろう!」と静観しているもよう。なお、このニュースを受け、「そのうち津波警報は『スーパーマリオ』になるのでは?」と報じているメディアも。
・選曲の理由「もっとも人気のあったアニメだから」
なお選曲について、気象局地震測報センター主任は「『ちびまる子ちゃん』放送当時、もっとも人気があったアニメです。なのでこの曲を選びました」と話している。24時間年中無休、人命のために片時も気が抜けないセンター内では、聞いた瞬間即座に反応できる楽曲が必要なのだという。
・気象局スタッフは「ピーヒャラ」から30秒で即行動
実際に地震発生時に、「踊るポンポコリン」が流れたことがあったそうだ。その際、職員はアラームが鳴って30秒で行動、データ収集を行い、震度の計測に震源地の特定を行うという。すべては、地震発生から5分以内に国民に地震情報を発表するためである。
「おどるポンポコリン」が採用されたのは、おふざけではない。いち早く反応し、迅速な情報を発信するためだ。スタッフは以下のように話している。「家でうっかり『ちびまる子ちゃん』の音楽を聞いたら、緊張が走ると思います。地震かもしれないと」。新しい職業病が誕生しそうである。