2012年1月、豪華客船コスタ・コンコルディア号がイタリアのジリオ島付近で座礁事故を起こした。この事故により32名が死亡。事故後、船長が乗客より自身の脱出を優先し、その後も救助放棄とも言える不誠実な対応をしていたことに世界中から非難を浴びたことは記憶にも新しい。
その座礁した巨大な船は、事故から1年以上経った今も事故現場に横たわっている。その船に関する「禁じられた映像」が Youtube にアップされ話題となっている。
・座礁船を至近距離で撮影
この映像は「チーム・ブラックシープ」という映像関係の会社が2013年5月に公開したものだ。同社は小型の無人飛行機を使い、事故現場を撮影。無人飛行機だからこそできる近距離での鮮明な映像を公開した。
・座礁船の姿が鮮明に映し出される
この映像を見ると事故現場には依然として、コスタ・コンコルディア号が事故当時のまま横たわっていることがわかる。現地では一日も早い撤去が求められているが、撤去時に海を汚染するのではという懸念もあるそうだ。
・現場は撮影禁止区域
なお、現場での撮影は禁止されているそうだ。チーム・ブラックシープが公開した映像は「禁じられた映像」であると言える。なぜ、禁止された撮影をわざわざ敢行したのだろうか。
・撮影者は逮捕
チーム・ブラックシープは動画について
「私たちの目的は座礁船を今まで見たことがない角度から撮影することでした。私たちの考えと祈りは亡くなった方のもとにあります。一日も早く座礁船が撤去され、ジリオ島が元の美しさを取り戻すことを願っています」
とコメントしている。動画は8月になっても多くの人に視聴されているが、禁止区域で撮影を行ったチーム・ブラックシープの関係者は逮捕されたと伝えられている。
・終わらない事故
32名の尊い命を奪い、島民にも不安を与え続けているコスタ・コンコルディア号の事故。なお、乗組員や客船運営会社のスタッフら5名はすでに有罪判決がくだっているそうだ。元船長の公判は現在も継続中である。