ヒントも何もないゼロの状態からのモノ作りは難しい。先行商品などから何かしらヒントを得て誕生した商品も多い。しかし、やりすぎるとそれは「パクリ」である。そんな水面下で暗躍(あんやく)するパクリ製品の波は、フィリピン・セブ島にも押し寄せていた。
現場はショッピングセンター内のゲームコーナー。そこで一人の青年がクレーンゲームの呼び込みをしていた。彼に促されるままにマシンへ目をやると、日本のアニメキャラの人形があるではないか! でも何かが変。見過ごすことができない強烈な違和感を放っていたのである。
マシンに入っていたのはお馴染みのドラえもんと鉄腕アトムの人形だ。しかしよく見ると、このアトムは何かがおかしい…… あ! やたらと鼻がデカいのだ。あと一歩でお茶の水博士というレベル。剃りこみの入れ方も若干違う気がする。ドラえもんはドラえもんで四次元ポケットがない! 四次元ポケットのないドラえもんなんて……ッ。
また、別のフロアに設置されていたクレーンゲームには、マリオとルイージらしき人形が入っていた。だが何かが違う。2体とも服のカラーが思いっきり違う。しかも、マリオに至っては鼻もヒゲもない! ヒ、ヒゲのないマリオなんてッ…… 赤い帽子に「M」と書いてなければ何のキャラクターか全くわからないほどのクオリティ。これらはパクリなのか? それとも公式か!?
白黒をハッキリするために、先ほどの呼び込みの好青年に尋ねると、彼は「うん、人形は中国製だよ」と話していた。
中国製ということはよくわかった。しかし製造工場に「これはパクリですか?」と、直接聞いたわけではないので「中国製=パクリ」とは断言できない。だが、明らかにやっちまった感が漂うこのクオリティ。 皆さんはどう思われるだろうか?
Photo:RocketNews24
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▼こちらがパクリらしき鉄腕アトムとドラえもんである
▼カラーが思いっきり違うルイージとパっと見よくわからないマリオ
▼マシンの名前は「TOY STORY」、ネーミングがディズニーっぽいが偶然だろう。ちなみにプレイ料金は1回5ペソ(約12円)
▼「中国製」とハッキリ断言してくれたRheyさん。記者の質問に終始フィリピン流スマイルで応えてくれた