人気アニメ『ガールズ&パンツァー』は、女子高生が淑女のたしなみとして戦車に乗る「戦車道」をきわめるために仲間たちと切磋琢磨していく物語だ。ミリタリーと萌え要素のまさかのコラボで日本だけでなく外国でも人気を博している。
『ガールズ&パンツァー』、通称「ガルパン」は、中国でも親しまれているのだが、先日、中国解放軍主管の軍事紙がガルパンを名指しで批判をし注目を浴びている。なんと「ガルパンには美少女を隠れ蓑とした軍国主義の悪意がしくまれている」と批判したのだ。
話題の記事を発表したのは軍事系新聞『中国国防報』だ。同紙では、ガルパンの批判にほぼ紙面まるまる1ページが割かれている。かなり力が入っているようだ。以下がその内容である。
【中国国防報のガルパン批判内容(抜粋)】
・ガルパンは、一見、可愛い女子高生が仲間と助け合い成長していくいい話。
・しかし、各校は、米、英、独、ソ、伊、そして日本それぞれの国を想起させる。まさに第二次世界大戦そのものである。
・戦車の描写はミリタリーファンも納得できるほど緻密で正確。戦車のメンテや通信、偵察方法なども軍の教材としても使えると言ってもいい。
・劇中で軍歌が多用されているのも問題。特にプラウダ高校の「カチューシャ」のネット上での盛り上がりぶりはひどかった。
・「萌え」でごまかすとは非常に巧妙。ガルパンには美少女を隠れ蓑とした軍国主義の悪意がしくまれていると言える。
この記事に対し中国ネットユーザーは
「萌えが全くわかっていない」
「たかがアニメじゃん……」
「深読みしすぎ」
「一体何に洗脳されたんだ!」
「クソ笑った。もっと続けろ」
「番宣に見えるのだが(笑)」
「中国の戦車が出てこないから悔しいんだろ(笑)」
「平和なときもわざわざ問題を探すなんて大変だね」
「アニメの世界くらいほっといてよ」
などとコメント。冷ややかな反応が多い
ちなみに国防報の紙面では、劇中の人物やエピソード例が多く挙げられている。非常に詳しく、ネット上でさらっと調べた程度ではないようだ。実は、ガルパンのファンなのだろうか、それとも論破するために「敵を知る」ところから始めたということか……真意が気になるところである。
▼紙面の画像、ガルパン批判にほぼ1ページ割かれている
▼ちなみにこちらが大ブームとなったプラウダ高校の「カチューシャ」だ