【異論を認めるコラム】サービス業、とくに接客業において笑顔は大切だ。いくら美味しいコーヒーを飲めたとしても、店員の応対が悪ければ気分が萎えてしまう。しかし店員による「過剰な笑顔」と「過剰なサービス」が、ときとして面倒だなと感じることがあるのも確かだ。

記者もサービス業に従事した経験がある。それもなかなか高級なフレンチで働いたことがある。そのお店で働いていたときに、マネージャーに再三いわれていたことは、「サービスは押し付けるものではない」ということ。なぜならサービスを受けるかどうかを決めるのは、店ではなくお客さんだからだ。

そもそも「店側が利益を得るためのサービス」は、客の立場からするとサービスと感じない。それは客のためのように見えるけど、実は店が利益を得たいだけだから。「ご一緒にポテトはいかがですか?」とか、「ドリンクバーもいかがですか?」とか、「からあげ増量中ですがいかがですか?」とか、全部、店が利益を得るための言葉。

言葉は悪いが、客としてはうざったいだけである。そんな空気を読もうともせず、聞きもしないのに「本日はこちらの商品がおすすめですよ!」とか、スタンプカードがどうしたこうしたと言われてもイライラするだけである。

しかし記者は気が小さいので「ポテトも一緒に注文しないと悪いかな!?」とか「ドリンクバーも注文しないと申し訳ないかな!?」と不安に思ってしまう。その気持ちを察して頂きたいのだが……。異論は認める。

執筆:チェシー猿渡