「食欲旺盛な女性は、性欲も旺盛である」という俗説がありますね。飲み会やコンパでも、その日のうちにお持ち帰りしたければ、モリモリ食べている女性を狙うべし! というハウツーまで存在するくらいです。果たして女性の食欲と性欲は、本当に比例しているのでしょうか? 

たしかに「食べること」も「セックスをすること」も、広義においては「生きること」に直結しています。また男性にとってセックスとは、「カラダの中から出す行為」ですが、女性にとってセックスとは「カラダの中にモノを入れる行為」です。そう考えると、女性の食欲と性欲が比例しているというのは、あながち間違いではないのかもしれませんね。

では、上記の説にのっとって、食欲旺盛な女性にターゲットを絞れば、お持ち帰りは可能なのでしょうか? この点に関しては、全く異なる二つの見解があります。

まずは、「女性は満腹になると性欲が増す」という考え方。女性には「セックスによって受精・妊娠すると、その後も栄養を蓄えて、お腹の中の赤ちゃんを育てていかなければならない」という本能がインプットされています。したがって「満腹状態=栄養が行きわたった状態だから、安心して赤ちゃんを育てられる」と認識し、性欲がわくという見方があります。

逆に、「女性は満腹になると性欲が鈍る」という考え方もあります。女性は、満腹中枢と性欲中枢が近い位置にあるため、お腹いっぱいになると、脳が「性欲も満たされた」と勘違いしてしまうという見方です。単純に、「満腹になった状態のポッコリお腹を見られたくない」という乙女心もあるでしょう。さらには、空腹時のほうがハングリー精神旺盛になるので、異性を求める衝動が高まるのではないかとも考えられますね。そう考えると、ダイエット中の女性は簡単に股を開く可能性が高いです。といっても女性というものは、年がら年中ダイエットしているので、見極めが難しいところではありますが。

空腹時に性欲が高まるという説に関しては、男性にぴったり当てはまります。ちょっと大げさかもしれませんが、空腹を、脳が「飢餓状態」と錯覚し、「命が危険にさらされる前に子孫を残さねば!」という意識が働きます。古女房や、付き合いの長いカノジョに対して、「今さら性欲がわかない」という男性は、ぜひ応用して頂きたいですね。一食か二食抜いた状態でベッドインすれば、いやがおうにも性欲が高まるかもしれません。女性でも、セックスレスで欲求不満だという人は、旦那さんや彼氏が腹ペコ時に求めてみてはいかがでしょうか。

恋愛コラムニスト:菊池美佳子