以前から繰り返しご紹介していた、ヘビメタアイドル「アリス十番」のライブパフォーマンスがさらに過激に進化していたことが判明した。彼女たちはアイドルでありながら、ヘッドバンキングをかまし前代未聞のステージダイブを行うことで知られている。
そして最近のライブでは、ステージからゴムボートで「大航海」をするというのだ。なんだそりゃ? 客席上を逆さまに空中浮遊しながらドラムを叩いていたモトリー・クルーのトミー・リーかよッ!? その彼女たちが本日(2012年7月4日)、ついに全国デビュー! ヘビメタアイドルの時代到来かッ!?
ここのところ、アリス十番はさまざまなメディアで取り上げられる機会が増えている。アイドルグループが群雄割拠するなか、異色を放っていることは言うまでもない。公式なアーティスト写真はすべて、ジェイソンマスクを着用して手にはハンマーやチェーンソーなどの武器を携えている。率直に言って「キュート」や「愛らしさ」からはほど遠いと言わざるを得ない。
■想像を絶するライブパフォーマンス
しかしながら、ライブの評価は非常に高く、派手なパフォーマンスは日増しに磨きがかかっているようだ。ヘドバン、ダイブはもちろんのこと最近行われるようになった客席大航海は、ファンがゴムボートを操ってメンバーを回遊させるのである。記者(私)が取材した神奈川県横浜市・たまプラーザのライブでも、ゴムボートが登場。客席を漂いながらなんとステージ裏まで行ってしまったのである。もはやアイドルというくくりでは、収まり切らないほどの演出だ。
■楽曲の評価は非常に高い
ライブパフォーマンスだけでなく、楽曲を評価するファンも多い。彼女たちの楽曲すべてにいえることなのだが、ひとつひとつの曲が丹念に作り込まれており、何度聞いても飽きない。おいしいフレーズやリフが随所に織り込まれており、クセになってしまうのだ。あのヒャダイン氏(前山田健一氏)も、自身の番組『musicる』(テレビ朝日)のなかで楽曲を評価するコメントをしている。
■実力派揃い、強力な制作陣
実は2011年にダブルプラチナを獲得した『マル・マル・モリ・モリ!』(ドラマ「マルモのおきて」主題歌)の作詞作曲編曲のすべてを手がけた宮下浩司氏が、彼女たちの楽曲を手がけている。また第19回日本ゴールドディスク大賞ニューアーティスト・オブ・ザ・イヤーを受賞した、ミクスチャーロックバンド『JINDOU』の永田雅規氏も楽曲制作に参加しているのだ。
■あの『ちい散歩』のEDにも起用、そのほか露出多数
これもあまり知られていないことなのだが、先日早すぎる死が悼まれた地井武男さんの看板番組『ちい散歩』(テレビ朝日)のエンディングでも、彼女たちの『Beleive Road』が起用されていたのである。また、同局のバラエティ『セレクションX』(月~木深夜2時35分~)のエンディングテーマの起用も決定。そして最近安田大サーカスのクロちゃんとのネット番組もスタート。まさに飛ぶ鳥を落とす勢いの大躍進だ。
貧乏アイドル(取材時の所持金は8人で合計5000円)として、苦労を重ねてきた彼女たちがいよいよ全国区での活動を開始する。まだ曲を聞いたことがないという方は、一度彼女たちの楽曲を聞いてみて頂きたい。とくにハードロックやヘビーメタルで育ったといういうアラサー・アラフォー世代には、ドストライクのサウンドとお伝えしておこう。アイドルにしておくのがもったいない思うほど、エンターテイメント性の高い彼女たち。これからの活躍が非常に楽しみだ。
ちなみにヲタ芸(ライブ中のファンの演出)もかなりユニークなので、そちらもチェックして頂きたい。
参照元:CDの詳細 アリス十番『夏だね☆/負けないで☆』初回盤、通常盤
取材協力:アリスプロジェクト,アリス十番
Photo:Rocketnews24
▼ アリス十番の新たなライブパフォーマンス「大航海」
▼ 全国発売されるシングル「夏だね☆」PV
▼ 『ちい散歩』のEDに起用された「Beleive Road」。中盤のギターリフは秀逸
▼ マルモリの宮下氏作曲「スケルトンスカイ」
▼ ますます勢いを増すヘビメタアイドル「アリス十番」