真夜中、人々が寝静まった際の火事は恐ろしい。火事に気がついたときはもう逃げられなかったり、就寝中に煙を吸ってそのまま亡くなるケースもあるという。
日本では住宅用火災報知機の設置が義務付けられているが、台湾で赤ちゃんが大泣きして火事が発覚、結果的に23人もの命が助かっていたそうだ。赤ちゃんは「小さなヒーロー」として話題になっている。
「小さなヒーロー」として有名になったのは、ママに連れられてカナダから台湾・高雄市のおばあちゃんの家に来ていたコリーくん(6カ月)だ。
彼はふだんは夜泣きなどほとんどしないそうだ。だが、4月22日の明け方、突然大声で泣き出したという。コリーくんの夜泣きに気がついたのはおばあちゃんだ。火がついたように泣くコリーくんに対し双子の兄弟のコインくんはすやすや眠っている。
「どうしたのかしら?」と泣き喚くコリーくんをあやそうと起きたとき、外から「パラパラ……」と何かが崩れる音がした。そして同時にコゲ臭い嫌な臭い。まさかと思い外を見ると、マンションの1階の階段がすでに炎に包まれていたのである。
火事に気がついたおばあちゃんは家族を起こし、急いで消防に通報。マンションの住人に避難を呼びかけながら、外に逃げ出したという。
消防がかけつけたときマンションのの1階部分は炎の海、まさに上に向かって火の手が上がろうとしていたときだった。到着後、約20分で鎮火。日頃の避難訓練をしていたこともあり、マンションの住民23名、そして彼らのペットも誰一人ケガすることなく無事だったそうだ。
住民は「赤ちゃんは敏感だからね。きっと煙の臭いに気がついて知らせてくれたんだと思う」「感謝してもしきれない」と話す。赤ちゃんには大人にはない不思議な力があるとも言われているが……いずれにせよコリーくんが泣き出さなかったら、手遅れになっていたかもしれない。まさにヒーロー、お手柄赤ちゃんなのである。
参照元:Youtube ChinaTimes Hinet新聞(中国語)
▼お手柄ベビーのコリーくん
▼こちらが火事の様子だ
▼翌日の様子、マンションの玄関部分は黒コゲである
▼現地のニュース動画