年々増税により高級品の仲間入りをしつつあるタバコ。増税と共に、世界的に高まる禁煙の機運を受けて、喫煙を卒業するスモーカーも少なくない。そんななか日本たばこ産業(JT)は従来品の約2倍の価格のタバコ、『ザ・ピース』の販売を2012年2月より開始した。
この商品は1箱1000円である。市販のタバコが概ね500円弱と足並みを揃えているなかで、飛び抜けて高額といえよう。果たして、その味はいかがなものか? 当編集部喫煙メンバーが試しに吸ってみたところ、全員が「めちゃめちゃウマイ!」と大絶賛した。
もしもこれをインドに持っていったならば、インドの喫煙者はウマすぎてひっくり返ってしまうかもしれないぞ!
元々ピースを愛煙している人はご承知のことと思うが、同シリーズは芳醇な香りに定評がある。よく「バニラのような香り」とたとえられるのだが、喫煙しなくてもタバコそのものから甘い匂いがするのだ。
2月1日より発売開始となったのだが、店舗によって取り扱い時期が異なっている。編集部近くのタバコ店は公式の販売日から遅れること2日、2月3日より店頭に陳列された。
早速購入してみたところ、濃紺の箱のなかに平たい缶が入っていた。そして缶を開けると、匂いを閉じ込めるフィルムが貼られており、これをはがすと芳しいバニラ臭が広がったのである。この匂いだけでも十分に「高級品」の品格を漂わせている。
タバコを手に取ると、1本1本は従来のものと変わりないように見える。ところが、火を点けて喫すると、まるでメロンのような甘さが感じられたのだ。さらにタバコ特有の刺激は、一切感じられない。
このタバコのタールは10ミリ。編集部喫煙メンバーのうち2人は普段、タール1ミリのタバコを吸っている。日頃タールの低いタバコを吸っている人が高いものを吸うと、キツく感じられるのだが、これは違った。タールのキツさはなく、全員が口を揃えて「ウマイ!」と言ったのである。
余談だが、編集部メンバーがインドに訪れた際に、レストランのウェイターにせがまれて日本のタバコを分けたことがあった。そのときにウェイターは吸った後に満面の笑みで、「ビューティフル!」と感想を述べていた。もしもその彼が、このタバコを吸ったらどうなるのだろうか? 間違いなく衝撃を受け、「ビュ、ビュ、ビュー、ビューティーーフーーールーーー!!」と絶叫してその場に倒れることになるかもしれない。
とにかく、1000円の価値に見合うだけのタバコであることに違いない。とはいえ、高すぎて今までのタバコのように吸うことはできないだろう。念のためにお伝えしておくが、吸いすぎには十分に注意しよう。また、喫煙は二十歳を過ぎてからということをお忘れなく。
ちなみに「ロケットニュース24 英語版」でこの商品を紹介したところ、海外のネットユーザーも関心を示しているようであった。
写真:Rocketnews24
▼ パッケージのなかには平たい缶が
▼ 開けるとさらに匂いを閉じ込めるフィルムが貼ってある
▼ ようやくタバコの姿を見ることができた
▼ 見た目は従来のピースと変わらない。ところが……
▼ ウマ~い! アマ~い! いい匂い~!
▼ 渋い男にザ・ピースは似合う
▼ 思わず笑みがこぼれる。吸いすぎには注意しよう