中央の頭髪だけを残し、その両サイドを刈り上げる髪型を「モヒカン(モヒカン刈り)」という。このヘアスタイルの由来は、アメリカインディアンの一部族モヒカン族(マヒカン族)に由来している。
近年、世界的に活躍するサッカー選手、デビッド・ベッカム選手がソフトモヒカンにしたことで、広く知られることになったのだが、1970~80代のパンクファッションが流行のはしりだ。
モヒカンにする人は、モヒカンであるがゆえに街中でモヒカンに遭遇するとついついやってしまうことがある。それは、相手のモヒカンを注視してしまうのだ。というのも、自分のモヒカンと相手のモヒカン、どちらがよりグレードの高いモヒカンなのかを確かめてしまうのである。
冬場にも関わらず、何を思ったのか突然髪をばっさりと切り、思いっきりの良いモヒカンヘアにした佐藤記者は次のように語る。
「たとえば街中で、通りの向こうからモヒカンの人が来るとするじゃないですか。そうすると、確実に目が合うんです。自分は相手を見てる、相手も自分も見てるわけです。
なんていうのかな、無言の対話みたいなものですかね。『やるな』、『お前もな』みたいな。それで、どっちのモヒカンの方が尖ってるかを確かめてしまうんですよね。多分、すれ違うモヒカンの人は全員そうだと思う」
さらに彼は、「手に汗握るような、緊張感が走ります。素人さんにはわからないと思うけど」と、踏み込んだ精神論についても語った。
実際にそのような「無言の衝突」が行われているのかは、確かめる術がない。しかしどうやら、モヒカン頭の彼がいうのだから、間違いないようだ。今夏辺りに、このモヒカン同士の魂のぶつかり合いを体感してみたい方は、思い切ってモヒカンデビューを果たしてみてはいかがだろうか。
写真:Rocketnews24
▼ 熱くモヒカンの精神論を語る、佐藤記者のモヒカンは丸みを帯びていて頼りない