
東京から荒川を渡ったら千葉というイメージがある人も多いと思うが、実は県境は江戸川。この荒川と江戸川に挟まれた千葉ギリギリの一帯が人呼んで江戸川区だ。荒川の存在感で彼岸のイメージである東京東端。そんな江戸川区の西葛西駅にあって立ち食いそば好きの間で密かに知られるのが『そば処 やしま』だ。
昔からハイクオリティーな立ち食いそばを提供し続けているこの店。西葛西と言えば『やしま』というくらい一部で有名なお店なんだけど、あの『そば処やしま』がなんと十条にオープンしていた。池袋駅から埼京線で2駅と西側からもグッと行きやすくなったから行ってみたぞ。
・創業1979年
今では東の人気立ち食いそば屋に数えられるようになった『やしま』。西葛西の駅前立ち食いそば屋というガチ地域密着型なことを踏まえると、知る人ぞ知る知名度は長い年月でコツコツと積み上げてきた信頼の証と言えよう。
そんな『やしま』が2号店をオープンしたのは2014年12月。大衆そば研究家の坂崎仁紀さんの記事によると、創業は1979年とのこと。
・ついに荒川越え
創業から35年で2号店が進出した場所は千葉県市川市の行徳駅前で、その一歩の重みが感じられる。あれからさらに約10年。ついに昨年2025年11月1日に3号店がオープンしたようなのだ。
店があるという東京都北区上十条1-19-9に行ってみたところ、南口すぐの駅前で、駅自体の行きやすさだけではなく駅to店的にも最強の立地。地元民以外が味わいやすくなる進出と言えるだろう。なにより……
46年かけて荒川を越えたと思うと胸アツすぎる。
・十条の夜に馴染むやしま
昔からここに佇んでいるかのように十条に馴染む『そば処やしま十条店』。天ぷらもかき揚げ天や春菊天だけじゃなく、とり天、豚天、大海老天など、ちょっと気になるラインナップまで揃う。
とり天そば(税込700円)を注文してみたところ、デカイとり天が2つ入ったそばが出てきた。
まずもって、丼の大きさにやしまを感じる。やしまの丼って大きくて分厚いから存在感が凄いんだけど、ちゃんとその器のオーラまで継承されている様子。
食べてみると、細いけどしっかりした歯ごたえのそばやコク深いつゆにも「やしま印」を感じた。季節は冬、芯に来る寒さの中で冷え切った体がほぐれていくような味である。
久しぶりに食べたけど相変わらず美味しい。温度的な温かさだけではない、どこか心がほっとする深い味だ。
この味がまたここでコツコツと広まっていくことを願わずにはいられない。その歩みは川の流れのようなロマンすら感じる。立ち食いそば屋にも歴史ありである。
その悠久さとは裏腹に下町が似合う味の『そば処やしま』。十条の夜に温かい明かりが灯った。
・今回紹介した店舗の情報
店名 そば処やしま十条店
住所 東京都北区上十条1-19-9
営業時間 7:00~21:00
定休日 無休
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.
▼心がほっとする味
▼大きい天ぷらが嬉しい
▼豚天そばは売り切れていた
中澤星児











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