以前ご紹介したように、日本のファッションは海外で高い評価を得ている。ロリータファッションも海外にたくさんのファンを持つ日本ファッションのひとつで、実際にニューヨークで、ロリータファッションをこよなく愛す女子たちと多く出会った。

ということで、「ニューヨーク・コミック・ コン」(New York Comic Con、2011年10月13~16日開催)で会合を開いていたロリータファッション好きのアメリカ女子たちに、ロリータファッションの魅力についてインタビュー取材してきた。

彼女らの声は、日本ファッションがいかに海外の方に影響を与えているのかを示す貴重な資料である。それでは、彼女らが日本のロリータファッションについてどんな想いを抱いているのか、インタビューを通して見ていこう。

質問: ロリータファッションの良さは何ですか?
イゾベルさん(女17歳)
「自分が綺麗になった、女性らしくなった、優雅になったと思わせてくれるところです」
 
質問: ロリータファッションに興味を持ったきっかけは何ですか?
イゾベルさん(女17歳)
「8歳の時、テレビでロリータファッションを見て、その可愛らしさ・美しさに感銘を受けました。ロリータファッションで2回学校に行ったことがあります。先週着て行った時は、誰も何も言ってきませんでしたよ。でも『これはロリータファッション』と言うと勘違いする人がいます。なぜならアメリカではロリータと言うと、年下の少女への愛という本来の意味を思い浮かべる人が多いからです」

アリソンさん(女21歳)
「高校生の時に、あるイベントをきっかけにロリータファッションに興味を持ちました。一週間に2回ぐらいのペースで外でも着ています。着ていっても、周りの人はそんなに気にしません」
 
質問: 日本とアメリカのロリータファッションの違いは何ですか?
アリソンさん(女21歳)
「ここアメリカでは、ロリータファッションについて知っている人が少ないので、こういったものがロリータファッションだという強い定義がありません。ですので、アメリカだと自分の好きなように着て、これはロリータファッションだと言うことも可能なのです」
 
質問: アメリカでのロリータファッション事情について教えて下さい。
イゾベルさん(女17歳)
「日本ほどではありませんが、ニューヨークにも15人から25人の大きなコミュニティーがあります。4ヶ月に1回ぐらいのペースで、とても大きな『お茶会』を開いています」

アリソンさん(女21歳)
「私が住んでいる州のコミュニティーは、月に一回会合を開いています。egl.livejournal.com/などのインターネットブログからロリータファッションについて学んでいます。日本ではロリータファッションの古着屋さんがありますが、アメリカではそういったものがありません。ですので、みんなこういうネットを通して、服の売買をしているのです。」

アニメ、寿司などと共に、世界に進出していく日本ファッション。今後どういった広がりを見せていくのか、非常に楽しみである。

(文、写真=田代大一朗

▼インタビューに応じてくれたイゾベルさん(17歳、左)とアリソンさん(21歳、右)

▼こうやって集まって、お互いの服を交換したりするそうだ

▼日本の雑誌などでロリータファッションについて勉強している