新幹線開通に沸く中国。新幹線ブームにあやかろうと色々な関連イベントや商品の販売がされているが、中国新幹線を主人公にしたアニメが日本の人気アニメに酷似しているとして中国ネットユーザーの間で話題になっている。

そのソックリさは尋常ではない。証拠バッチリの比較動画は中国大手メディアにも取り上げられ、大騒ぎである。

問題のアニメは中国新幹線「高速鉄道(略称:高鉄)」が主人公の『高鉄マン』。盗用されたと思われるのは、続編も含め1997年~2003年に放送された同じく新幹線が主人公の日本アニメ『超特急ヒカリアン』だ。

先日、今秋の本放送に先駆け、『高鉄マン』のデモ映像がネットで流された。それを見た中国アニメファンが『超特急ヒカリアン』と瓜二つであることに気がつき、パクリ疑惑が浮上したそうだ。

比較映像を見ると「マネた」なんてレベルではない。登場人物、ストーリー、背景、アングル……全てがほぼ同じ。セルアニメである日本版をCGアニメに描き換えただけ である。

この件について制作会社の「瀋陽非凡創意アニメーション」関係部門責任者の隋氏は中国メディアに「『似ていない』とは言えないが、『高鉄マン』は唯一無二のオリジナル作品である」とコメント。

その根拠として「中国で商標及び著作権を申請済」、「国家放送総局から制作許可が下りている」、「主人公は日本の新幹線でなく、高鉄」、「高鉄マンは流線型だが、ヒカリアンはそうではない。デザインが異なる」ことを挙げている。

また「ネットで流れているのはデモ映像。本編とは違う。もっとも、デモにしてもヒカリアンとは別物ですが」とあくまで自社の創作であると主張している。

それに対し、中国ネットユーザーは、
 
「シンクロ率400パーセント!」
「中国アニメ史上最大の恥」
「中国がパクってないとしたら、日本がタイムマシンに乗ってきてパクったんだね」
「盗用の上に絵が汚い。いいとこなし」
「何が創意アニメーションやねん」
 
と非常に冷ややか、全く擁護する気配がない。また、「中国が舞台なのに、日本版の新幹線路線図がそのまま使われていますが」という指摘も。

日本でもネットユーザーから多くの批判コメントが寄せられているが、注目すべきはパクった側の中国で、その批判が更に過熱しているということだ。

中国世論からほぼ孤立した形の制作会社。騒ぎが大きくなるにつれ、「こんなことになるとは思わなかった。会社としては事態を重く見ている」と動揺を隠せない。本放送はありえるのか。また法的介入はありえるのか。今後の展開に注目したい。

参照元:Youtube sinapremium 人民網YNET.com(中国語)

▼右下が日本の『超特急ヒカリアン』左上が中国の『高鉄マン』、見れば見るほど瓜二つだ