7匹の猫たちが出入りするようになってから約3ヶ月が過ぎ、最近になって新たな猫が近所にウロつくようになって来ました。どうやら私の住んでいる界隈は、ノラ猫たちが想像以上に多く住み着いているようです。「いつか来る」と予測していた、その日がついにやって来ました。8匹目の猫が部屋に上がり込んできたのです。
それは、この冬一番の寒さが報じられた日のことです。いつものように、パソコンに向かって原稿を書いていると、すぐ近くで聞き慣れない猫の声がしたのです。部屋で寝ていた麻呂、ミケ、ミケブ、トラは一斉に耳を立てて、その気配を伺っていました。声が聞こえなくなったと思って、窓の方を見ると、そこには白黒柄の成猫が。
部屋の猫たちよりも一回り大きく、暗闇から光る目を覗かせているのです。私を見ると、すぐに逃げて行ったのでした。その日はそれ以後、現れることはなかったのですが、翌日、私が不在の間に部屋に上がり込んできたのです。
Ustreamで視聴していた方の話では、昼間に部屋に入ってきてエサを食べていったそうです。その際に部屋にいた麻呂が、猫パンチを繰り出したのですが怯むことなく、逆に威嚇されてしまい部屋の隅へ退散。約30分居座ったのちに出て行ったそうです。
その晩、猫たちは見知らぬ猫との遭遇に疲れたのか、食欲がありませんでした。最近デカトラが姿を現さなくなり、穏やかな日々が続いていたのですが、新猫の登場でにわかに緊張感が漂っています。最近、縄張り争いが熾烈になってきたようで、頻繁に猫たちがケンカをする声が聞こえて来ます。出来れば今までと変わらぬ穏やかな毎日が、続いてくれると良いのですが……。
(文・写真=佐藤英典)