見ると絶対後悔する映画や、鑑賞時間の無駄としか思えない「Z級映画」を紹介する、見てはいけない映画レビュー。
今回ご紹介する映画は『女子高生ロボット戦争』だ。ジャケットでは鉄人28号を連想させる、ビルをも超える大きさの巨大ロボが学校に出現し、ミサイルをばら撒いているシーンがある。これはロボマニアにはたまらない、巨大ロボの大暴れするシーンを期待させるが、残念なことにそんなシーンは、ない。
しかもタイトルに戦争とついている割には、戦争シーンもやっぱり無い。あるのは主人公のオタク女子高生と、スポーツ万能女子高生二人の痴話喧嘩だけである。さらには笑えるシーンもあまり無い。あるとすれば、ロケットランチャーを顔面で受けた校長先生が死なない所ぐらいである。
最初の10分間がビバリーヒルズ青春白書のような、主人公の回想シーンだけだった事で嫌な予感はしていたが、まさかここまでの退屈さであるとは想像できなかった。クラスのマドンナ的存在の女子高生も、どう見ても女子高生には見えない老けっぷり。さらには二人が思いを寄せるイケメン男子転校生も、悲しいことにジミー大西に似ている。
目玉である巨大ロボットの出現時間も、予算の関係上5秒ぐらいしかない。なんでそうなったのかを知りたい人は、その思いをそっと胸に閉まっておこう。
ロボットの熱いバトルを期待している人には絶対おススメできないが、ちょっと変わったアメリカの女子高生たちの退屈な青春恋愛ドラマが好きな人は、見ても良いかもしれない。しかしそのドラマについても非常にお粗末な出来なので、期待はしないようにしよう。
(文=Z級映画評論家・中野新橋)
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■参考リンク
女子高生ロボット戦争