ハマると深いカレーそば。色んな立ち食いそば屋を放浪する『立ち食いそば放浪記』を連載していて気付いたんだけど、カレーそばって店によって全然違う。出汁の味の違いだけではなく、カレーの味の質、カレーと出汁のバランス、つゆと麺のバランスなど、まさしく沼だ。

そんな中でかなり唯一無二を感じたのが、牛込柳町にある『白河そば』のカレーそばである。そもそも、皆さんは牛込柳町ってどこにあるかご存知だろうか?

・ひっそりと佇む

都営大江戸線で新宿西口駅から3駅である牛込柳町駅。都営大江戸線が通るまでは交通の便が悪く「陸の孤島」とか「23区の秘境」と呼ばれていたエリアなんだそうな。駅を出ると景色が道路メインな感じがするのはその名残なのかもしれない。

そんな駅前にある立ち食いそば屋が『白河そば』だ。坂の途中にひっそりと佇むこの店は立ち食いそば好きに知られる店である。というのも、都内でも珍しい塩だしの透き通るつゆの店だからだ。

・カレーは自家製

この塩だしをよく味わうために、まずは普通のかけそばを注文したくなるのが人情だと思うのだが、実はこの店のカレーそばが激ウマなのである。

かけ(税込600円)に各トッピングを加算するこの店の注文。カレーそばは、カレー(+300円)かあいがけ(+400円)となる。あいがけは「カレー+牛肉」だ。

で、このカレーは自家製でスパイシーさとコク深さが両立した味。カレーライス(税込800円)でも自家製感が十分伝わってくるんだけど、何より塩だしとのバランスが良い。

・カレーそば界のアーティスト

しっかりした塩だしが下味となるためだろうか? カレーのちょっとした甘みとコクに奥行が感じられ、やや太めのそばの存在感もあって、唯一無二のハーモニーを奏でているのだ。

独自のバランスなのに美しい。初めて食べた時、アートに対するような感動をカレーつゆに感じた。そう考えると、厨房でおたまを振るう店員さんの姿もどこか孤高な雰囲気を漂わせている。カレーそば界のアーティストがそこにいた。

・これだからカレーそばは面白い

ちなみに、ライスはSが200円、Mが250円で、L(350円)まである。価格帯は立ち食いそば価格としては少し高めではあるものの、その価値は十分にある店と言えるだろう。

独自の感性で生み出す孤高のカレーそば。立ち食いそば屋にしてこの領域があるとは。また一歩、カレーそばの沼に足を踏み入れた瞬間であった。これだからカレーそばは面白い。

・今回紹介した店舗の情報

店名 白河そば
住所 東京都新宿区原町2-8
営業時間 月~金7:00~13:00
定休日 土・日・祝日

執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.

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