秋葉原、渋谷、池袋と勢力が拡大しているケバブ屋。気づけば東京のストリートにおいて当たり前の存在となっている。ケバブグランプリ『KEBA-1』2016に行った時は今ほどじゃなかった気がするから、ジャンルそのものがこの10年でちょっとずつより広く浸透してきたのだろう。

そんなわけでケバブにふつふつとしたムーブメントを感じていたのだが、最近、そんな私(中澤)がハマっているのが『ほおばる』という店だ。なんとケバブ丼特化型のキッチンカーなのである

・海外にはなかったケバブ丼

ケバブ丼と言えば、日本のケバブ屋においてついでみたいな感じでラインナップされているメニュー。念のため、ケバブ丼の歴史についてGoogleGeminiで調べてみたところ、発祥は日本、秋葉原の『スターケバブ』らしい。

本場のトルコ料理にも「ピラヴ・ユストゥ・ドネル」という、バターライスの上にドネルケバブを乗せた料理があるけど、日本のケバブ丼ほど生野菜やソースが混ざり合った「ジャンクな丼」スタイルではない。いわゆる、ケバブ丼自体が日本へのローカライズで生まれた料理……とGeminiは言っている

ローカライズの発祥となると微妙な話だけど、名前に思いっきり丼ってついてるし「ケバブ丼」が日本独自のグルメであったとしても不思議ではない。確かに、かつて訪れたイギリスの『キングケバブ』のメニューにはケバブ丼はなかったしな。


以上、ここまでは雑談として……


・『ほおばる』の良いところ

それにつけてもケバブ丼特化型というのはあまり見ないスタイル。最初はその珍しさで購入してみたんだけど、これがなかなか良かった。まず良いと思った点は、ガッツリしていること

注文後に作って出来立てをパックに入れてくれるテイクアウトスタイルなんだけど、ガッツリ肉が入っててちゃんと「丼」を感じることができる。ちなみに、ご飯大盛無料、プラス200円で肉大盛もできるんだけど、両方大盛にするとフードパックにあふれんばかりに盛り盛りに

その上、無料トッピングコーナーがあって、そこにはマヨネーズやスイートチリソースなどのソース類から、唐辛子、ハラペーニョ、甘酸っぱオニオン、大根のはりはり漬けまでがラインナップされている。ゆえに、キッチンカーでも1食の満足度が高い。

・通って分かった違い

ケバブ丼は税込900円で、肉大盛にした1100円でも個人的には満足度の方が勝つ内容だったので通うようになった。そんなわけで、最初はコスパで通ってたんだけど、何度も食べているうちに気づいたのがケバブと米のハーモニー

ゴロゴロしたチキンは細切れのケバブとは違うジューシーな肉の柔らかさが感じられる。酸っぱ辛いだけじゃなく豊潤なまろやかさのあるソースがその肉感を活かし、ケバブ屋で食べるケバブ丼より米に合っている気がするのだ。

また、米もモチモチしていながら粒が立っていて、ソースやつゆでベタッとしがちな丼においてちょうど良い食感である。食べれば食べるほど、この米とのハーモニーにケバブ丼という料理への日本人からの回答を感じた

・店員さんによると

そこで店員さんに話を聞いてみたところ、メニューを考案しているシェフは割烹の料亭で料理人をしていた人なのだとか。つまり、元板前が作ったケバブ丼だったわけだ。

言われてみれば、素材やソースはジャンクな丼のそれかもしれないが、味の乗算感よりも組み合わせの計算を感じる。培った味覚だろうか。バランスが日本向けなのである。

カレーが日本ナイズされ世界でジャパニーズカレーと呼ばれる進化を遂げたように。これぞケバブのジャパナイゼーションと言えるのではないだろうか。

・出店場所

そんなキッチンカー『ほおばる』はインスタグラム(@hoobar_kitchencar)のプロフィールによると、2026年2月現在、以下のポイントに出店している様子。

月曜日 渋谷区円山町18-2
火曜日 渋谷区神宮前6-19-14
水曜日 港区南青山2-14-19
木曜日 渋谷区千駄ヶ谷3-22-6
金曜日 目黒区中目黒1-11-18

営業時間は11:00から15:00で土日祝日は休みとのことなので、平日のランチに買ってみるのもいいだろう。ひょっとしたら、ジャパニーズケバブが生まれるリアルタイムがここにあるかもしれないぞ。

参考リンク:インスタグラム「ほおばる(@hoobar_kitchencar)」
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.

▼ケバブのジャパナイゼーション

▼2回目以降、チーズかフライドオニオンをオマケしてくれる