新橋駅周辺には、様々な県のアンテナショップがあるようだ。少し前に岡山と鳥取のショップに行った時、道路を挟んで斜め向かいに香川と愛媛のショップがあることに気付いた。

その時はスルーしたが、今日はそちらに行ってみることに。そこで出くわした愛媛銘菓がガチだった! 反則気味な気もするが、美味さで優勝している!!

・ラムリン

物産館内部の様相は、県によって様々だ。香川と愛媛は……やはり柑橘類や魚関連が一押しな気もしたが、その辺が美味いのは意外性が無いしなぁ。

せっかくなら、よくわからないものを試したい。何か意味不明かつ売れてそうなものは……あったわ。


それはレジへの導線的に最も客が足を止めそうな場所に置かれていた。こういう場所にあるものは、店の一押しである確率が高い。

しかしラムリンとは昭和みある名前だな。けっこう売れてる感がある。これは客が手に取りがちな商品特有の陳列の崩れ方だ。

そばのポップによると、ラム酒入りのカステラのようだ。1個400円で、今治の銘菓らしい。今治に菓子なんてあったんか……いや、今治を軽んじているわけではない。タオルと造船の知名度が強すぎて、お菓子は意外だった。

とりあえずラムリンを手にレジへ。そこでいちおう特に人気のものは何か聞くと、店員のマダムはまさにラムリンがそうだという。

私の見立ては正しかったようだ。あと、「あげ餅」なるものも人気らしい。じゃあそれも頂こう。


・ラムの量

これがラムリン。昭和のお菓子みたいな雰囲気があるデザイン。


ラム酒が入っているもよう。


開けると……おぉ! この時点で凄まじいラム酒フレーバー!! かなり匂いが漏れ出てくる。けっこうな量のラム酒が入っている気配。


アルミホイルのような包みは染み出てきた汁でだいぶべたついてる。素手でやる場合は手拭きが必須だろう。

中に入っていたのは……だいぶ重く、湿ったカステラ。なるほど……。ラム酒入りというから香りづけ程度かと思ったが、そうではないことが察せられる。


明らかに尋常ではない量のラム酒と甘いシロップが染みまくっている。


いやこの量、染みているとかいうレベルじゃあないな。シロップで甘くしたラム酒にカステラを沈めたんじゃないか? ビッタビタだよもう。

食べると、果たしてこれはラム酒シロップ漬けのカステラであった。しかしラム酒の量は、やはり普通ではなかった。

「ラム酒が香ります^^」みたいな感じの、その辺のライト勢的なラム酒入り菓子を、ワンパンで消し炭にするパワーがある。

こいつはラム酒入り菓子界のブロリー。今治には、とんでもなく強いヤツがいたようだ。

この圧倒的なラム酒の量は、食えば正しい判断だと分かる。とにかく激甘濃厚ラム酒がジュワッジュワで、カステラはラム酒シロップの保持素材みたいな。そういうバランスだ。

こんなに貪欲で脳筋的なラム酒系カステラは初めて食ったが、欲望全開の仕様ゆえに美味さもぶっちぎっている! こいつはたまらねぇぞ!!

今治民はこんなものを食っているのか? あまりに規格外な仕様ゆえ、県外で類似品は絶対に見つからないだろう。

カステラに対するラム酒とシロップの浸透量が非常識なので、似たようなものを思いついても、凡人ではラムリンに至れない

普通は日和ってラム酒の量を控えてしまい、「ラム酒が香ります^^」なラム酒ライト勢な量産型菓子を製造して終わりそうだもの。



ここで初めてラムリンについてググってみることに。あいテレビによると、ラムリンの誕生は1956年だが、2021年に製造終了したらしい。

今あるのはアリスタ・木曽という愛媛の企業が復活させたもののようだ。なるほどね。他では代替不可能ゆえ、失われたら困るのは、一口食べれば理解できる。

しかしこれが今治銘菓というのは、少々反則気味にも思う。ラムリンの主要な武器は、カステラとラム酒。しかし恐らく今治は、カステラもラム酒も名物ではない。

この圧倒的な美味さを知れば、カステラが名物の長崎や、ラム酒の産地である小笠原諸島あたりは悔しがるだろう。半分はうちの名物なのにと。でも、平凡な覚悟ではラムリンに至る一線を越えられないので、これは文句なしに今治の勝利っすわ。

参考リンク:香川・愛媛せとうち旬彩館あいテレビ
執筆:江川資具
Photo:RocketNews24.

▼あげ餅。1袋756円。

食感が独特な、揚げた餅。

瓦せんべいを、エアリーかつ割れやすくした感じ。素朴なうまさ。