私が1月3日の “高島屋の初売り” に並び、なぜか紳士向けマフラーをゲットした件については先日の記事に詳しくある。のちに紳士向けマフラーと判明する福袋を手に、私は「このままでは帰れない」と焦っていた。

しかしマフラーのレジ行列により、すでに開店から45分を消費している。人気の福袋がまだ残っているとすれば、地下の食品売り場しかないだろう。そう思い、急いで地下へ向かったところ……長すぎてゴールが見えない行列を発見んァァァアアア!!!!!

何か分からんけど並んどけぇぇぇぇえええええ!!!!!!

・一旦並んでみた

結果として私がここから1時間4分並ぶことになるのは、『魚久の福袋』の行列。

『魚久(うおきゅう)』なる店について1ミリも知らなかったので、無限につづく行列の途中でググった。どうやら日本橋に本店を構える「粕漬け」の専門店のようだ。そっか、粕漬けっておいしいもんね!

……とはいえ、1時間以上も行列してまで欲しい粕漬け福袋とは、一体どれほどお得な内容なのだろう? 魚久の2026福袋は税込3240円。粕漬け知識が浅すぎて相場がサッパリ分からん。


・粕漬けザワールド

あと、ここへきて気づいたが、私が粕漬けを買うのはこれが人生初。

え〜と、普通にグリルで焼けばいいのだろうか?

想像よりカオスな感じで、複数の切り身が1つのパックにまとめられている。粕漬けってこのスタイルが普通なのかな?


ウッワ!!!! 手クッセ!!!!!


なお私は港町の生まれで、自力で三枚おろしができるなど、日本人の平均よりは魚に詳しいと自負している。そんな私をこれほど困惑させるとは……粕漬け、おそろしい魚。そんな粕漬け福袋の中身は以下のとおり。


・ぎんだら京粕漬50g × 2
・銀鮭京粕漬50g × 2
・銀ひらす京粕漬50g
・本さわら酒粕白味噌漬50g


う〜む。明らかにビジュが異なる「銀鮭」と別包装の「本さわら」は分かるのだが、「ぎんだら」と「銀ひらす」の区別がつかない。この段階で「ひらす」を見分けられてこそ、真の魚得意ネキだとでもいうのだろうか?

この残り粕(?)は切り身に塗り込めばいいのか?

あっぶね!!!! 「よく水洗いして焼いてください」と書いてある!!!


日本に生まれて約40年。 “粕漬けは粕を水洗いしてから焼くもの” という事実を、私は今日初めて知った。この段階ですでに「福袋を買った意味はあった」といえるだろう……みんなはご存知でしたか?



・キングオブ粕漬け

かくして、粕を洗い流した粕漬けがこちら。


お!? なんか、分かったかも!?


焼き方下手くそすぎて若干ポロってしまった件はおいといて、白身魚三銃士のうち、画像下の個体だけ雰囲気が少し異なる気がする。さてはお前が「ひらす」……?

うん、たぶん90%くらいの確率でコイツはタラと別品種すなわち「ひらす」!! 脂がのってポロポロとした「タラ」に対し、こちらは密度と歯ごたえがある。これを初見で見極められるようになったとき、私は真の魚得意ネキを名乗れることだろう。

それにつけても……粕漬けってホンマウマイッスね。私は普段 “焼き魚の皮残す派” なのだが、粕漬けの皮はまるでスナックみたいにサクサクムシャムシャ食べられる。質の良さの表れなのかもしれない。

唯一、別タイプの粕で漬けられた「さわら」は、4種類の中で最も身がギュッと詰まり、魚そのものの味をダイレクトに感じられた。ある意味 “粕漬けっぽくない粕漬け” といえる。

思いもかけない1人粕漬けパーテイーとなり、私は心ゆくまで粕漬けを堪能。「これが3240円なら間違いなくお買い得」と感じる程度には、魚久の粕漬けはハイレベルであった。ごちそうさまでした。



・禁断の時給換算

想像より満足度が高かった魚久の福袋だが、唯一引っかかるのは「1時間4分も行列に並ぶほどのモンだったのか?」問題である。幸い魚久の通販サイトには、今回ゲットした品々の通常価格が記載されていた。さっそく合計を割り出してみよう。


魚久2026福袋を通常価格でゲットしようとした場合の金額、それはズバリ……税込5832円!

よって私が約1時間行列に並んだことで発生した時給は “2592円” と判明しました。最低時給と比べればもちろん高いが、そのために高島屋の初売りに並んだこと、交通費などを考えると、個人的には「メッチャお得とはいえないのでは?」というのが率直な感想だ。

しかしながら、正月返上してまで魚久の福袋行列に並ぶ人が多く存在するのは紛れもない事実。果たしてあなたの価値観は? 来年の高島屋初売りで確認してみてくれ。

参考リンク:京粕漬 魚久
執筆:亀沢郁奈
Photo:RocketNews24.

▼奥が深い、粕漬けの世界