空前絶後のシールブームが訪れている。ファンシーグッズショップはシールを求める人で混雑、ひとたび入荷があれば数時間待ちの列も珍しくないらしい。一体何が起きているんだろう?

──だが、ひとつだけ気になることがある。ひょっとして、シールブームって大人の間で盛り上がっているだけなんじゃないの?

その真相を確かめるため、姪っ子へのクリスマスプレゼントにちょっとしたサプライズをしかけてみた。

・幻のボンボンドロップシール

シールブームの火付け役ともいえるのが、株式会社クーリアが製造・販売する『ボンボンドロップシール(以下ボンドロ)』である。

プクプクの立体感とチュルッとした質感が可愛く、多くのシールファンたちを虜(とりこ)にしている。

入荷しても秒で売り切れるため、もはや幻のような存在。先日当サイトの御花畑ライターもボンドロ探しをしていたが、大都会新宿にすら一切在庫がなかったのだそう。おそるべし……!


だが、ここで気になるのが「ボンドロは本当に子どもに人気なのか?」ということ。

筆者が見る限り、シールコーナーをうろうろしているのは大人ばかり。もちろん子育て中の親も多いだろうけど、全員がそうとは限らない。実際テレビの特集でインタビューを受けているシールファンだって「自分用に爆買いしました」「子どもの頃を思い出して」なんて話していた。

ぶっちゃけ、大人が盛り上がっているだけなんじゃないの??


幸運なことに、筆者の手元には本物のボンボンドロップシールが2枚ある。

クリスマス会にコレを2人の姪っ子(小6と小1)にプレゼントをして、その反応を確かめてみようじゃないか!


ちなみに事前情報では、ふたりともシール集めはしていないらしい。

小1の方はシールに限らずキラキラしたものやお姫様っぽいアイテムが好きだが、小6の方はファンシーグッズを卒業しかけている。空振る危険も十分に感じられるが、果たしてどうなるのか!?



・勝利を確信した瞬間

クリスマス会の本番は15時のケーキ&コーヒーブレイク。ちょっと豪華なお昼ご飯を食べた筆者らは、コタツでダラダラとおしゃべりを楽しんでいた。

そこで目に入ったのが、先月買ってもらったばかりだという小6のスマートフォン。


むむっ!?

よく見ると、カメラの横のスペースに “チュルッとしたプクプクシール”が貼られているではないか!!!!


それとなく「可愛いじゃん」と話しかけてみると「友達からもらったボンボンドロップシール」という答えが返ってきた。

この時点で心の中でガッツポーズをキメていたのだが、さらに姪のママ、つまりお義姉さんから「今は手に入らないめっちゃ貴重なヤツなんだよね」という追撃がやってきた。流行っているっぽい! ちゃんと子どもに流行っているっぽいぞ、ボンボンドロップシール!!


思わず顔がニヤけそうになるが、「おそろいだね!」と自分のスマホを見せることでなんとか取り繕う。

実は姪へのプレゼント分以外にも手に入れられたため、筆者自身のスマホもデコってみたばかりだったのだ。

小6のイマドキ女子と同じ感覚でボンドロを使っているなんて、34歳のオバサンとしては嬉しいことこの上ない。


もはや検証は終了したと言ってもいいのだが、気になるのは渡した瞬間の反応である。

「やった~!」なんて、歓声をあげてくれるといいが……緊張のあまり、自分の心臓の音が大きく聞こえてきた。姪のプレゼントでこんなに緊張する人って、きっと他にいないんじゃないかしら。


・ボンドロを見た姪の反応は…

15時。「そろそろケーキでも食べよか」そんな言葉とともに冷蔵庫からホールケーキが取り出され、テーブルの真ん中に置かれる。

ケーキが8等分されるかたわら、じぃじとばぁばが姪っ子たちに赤いラッピングの袋を渡し始めた。きた! プレゼント交換の時間だ!!

精いっぱいのさりげない顔で「私たちからもプレゼントがあって」と言いながら、お菓子とボンドロを詰め合わせた不織布の包みを手渡す。


そして、二人が開封した瞬間……


まずは小1が「お菓子とシールだ!」と声をあげた。

ボンドロと、一緒に入れておいたクッキーやグミを取り出してニコニコしている。その笑顔が見たかった叔母は「へへへ」と照れた。


一方の小6はどうだ? ドキドキしながら顔を見てみると、

ボンドロをまじまじと眺めながら「本物やんな? すご……」と呟いているではないか。

しばらくじっと見ていたかと思ったら、裏返してみたり光を当ててみたりじっくり観察をしている。てっきりテンションが上がるかと思っていたのだが、この反応は想像していなかった。思っていたより小6って大人なのかもしれない。



・大流行で間違いナシ

後ほど聞いたところによると、友達の間で本当にシールが大流行しているそうで、その中でもボンボンドロップシールは貴重なものとして扱われているのだそう。

シール交換といえば筆者らが子どもだった平成にもはやっていたが、流行というものはループするようにできているんだな。当時よりもシールの質やデザインが洗練されていて、なんだか筆者までシールを集めたくなってきた次第だ。


──なお 余談なのだが、先ほど「おそろい!」と話して喜んでいたスマホについて。

そのままの流れでアプリやラインの話になったのだが、手に入れたばかりだというのに小6は完全にスマホを使いこなしており、LINEのプロフィール写真はキラキラ光るスタンプや文字でデコられていた。

筆者はそんなものを貼りつけられるとはまったく知らず、ほぼ初期設定のまま。ひとつずつ機能を教えてもらいながら編集してみたのだが……

それでもキラキラ・きゅるきゅると可愛いデコレーションにミドサーの心が耐えられず、結局ネタに走ってしまう結果となった。

形だけ今どきの流行を真似ても、結局オバサンはオバサン。流行の中心は若い世代だと心に言い聞かせて大人しく生きようと悟ったのであった。

執筆:高木はるか
Photo:RocketNews24.

▼筆者自身も、本物のボンボンドロップシールはこの時初めて手に取った。なるほど、表と底の両方に模様が印刷されていることで立体感が出て、中身が樹脂で満たされていることで独特なチュルチュル感が出ているんだね

▼偶然通りかかったファンシーグッズショップで入荷があったのだが、長い行列ができてあっという間に売り切れてしまった。