横浜中華街」は東南アジアで最大級のチャイナタウンと言われている。ここに行くとなれば、当然中華料理を堪能したいところだが……、店が多すぎて、どこに入ったらわからん! そもそも、何で知ったか忘れたが、食べ放題は避けた方が良いと聞いたことがある。とはいえ、食べ放題のお店がやたらと目につくんだ。

……よく考えてみると、なぜ食べ放題を避けた方が良いのか、私(佐藤)自身わかっていない。良くなかったと感じる人もいるかもしれないけど、自分には合うかもしれないじゃないか。

ってことで、オーダーバイキング・時間無制限のお店に入ってみた。138品税込2980円の食べ放題は、どうなのか?

・時間無制限のオーダーバイキングに挑戦

中華街に行くと、毎回食事をするお店に悩む。ネットで評価の高いお店に入れば間違いないんだろうけど、それはそれで面白くないしなあ。食べ放題はやめた方がいいなんて言われてるから、「ここ!」ってお店を決めかねるんだよねえ。

中華街大通りを行きつ戻りつして、横道に入ったり出たりして、そのうち歩き疲れ、もうええわ! って崎陽軒に入ることも少なくない。崎陽軒はいいんですよ、間違いないんですよ。でも自分の世界が広がらないんですよ。

そもそもだ、誰が言ったか知らない「食べ放題NG」を信じ切ってるばっかりに、世界を狭めてるじゃないのか? たとえ、その意見が正しかったとしても、自分で体験したことじゃないじゃないか。


だったら、自分でたしめてみろ。その誰かと自分は違うんだから、しっくりくるかもしれないだろ。ってことで、大通りを何往復かしたところで、パっと目についたこのお店に入ることにした、「北京料理 慶華楼(けいかろう)」

表の看板にはオーダーバイキング80品で税別2280円、プレミアムが税別2780円と書かれていたのだが、中に入ると少々値段が違って、さらにネットで再度確認しようとしたら、ネットもまた違ったので、いろいろ更新が間に合っていない様子だった。

とにかく入店した私は、138品頼めるプレミアムを頼むことにした。こちらが税込2980円。ひとつ下の80品頼める方は税別2480円(税込2728円)。200円の違いで品数が50品も増えるからプレミアムにしたのである。


メニューを見ると品数ハンパない! これが中華街の食べ放題か。前菜・肉・魚・野菜・飯・麺・点心・甘味、私の知る範囲の中華料理はひと通り揃っている。



とくに点心が充実しているのがうれしい。プレミアムを頼んで正解だったかもな。


ちなみにデザートはセルフサービスなのだとか。厨房前に冷蔵庫があって、そこから自分で持って来る方式となっている。


それで注文方法なのだが、メニューには料理ごとに番号が振ってあるので、その番号を伝票に記載してお願いするというもの。それで1度にオーダーできるのは1人3品まで。1人で入店した私は、1度に3つずつしか頼めない。複数人で入店したら、その人数 × 3品ということになる。いろいろ食べるなら1人で来るべきではないとそこで悟った……。

それから次のオーダーは先に頼んだものを食べ切ってから。まあ、食べ残しを考えると、1度に3品も、食べ切ってからのオーダーも当然だろう。


それで最初に慶華手作り焼き餃子・上海風小籠包・エビ焼売を頼んだ。


……のだが、これがなかなか出て来ない。時間かかるのか~……、と一瞬落胆しそうになったが、よく考えたら時間を気にする必要はなかった。なぜなら、時間無制限だからだ。

遅く出てきても早く出てきても、終わりの時間が決まってないなら一緒じゃないか。じゃあ、問題ない! と妙に納得。さらに、席の回転率を考えたら遅い方がお店にとっては損。つまりちゃんと作ってるから時間がかかるんだな。そんなことを考えていたら焼き餃子が出てきた。


飾り気のないシンプルな餃子である。

皮はモッチリとしていて、中には肉汁を含んだ餡が詰まっている。焼き色もキツネ色でキレイだ。コレをバンバン食べたい! けど、3品ずつしか頼めんのよなあ~、それが悩ましい。


続いて一緒に頼んだ小籠包とエビ焼売が来た。


エビ焼売も小籠包も、餃子と同じく派手さはないけど、素朴で優しい味わい。こういうのをツマミに、瓶ビールをチビチビやるのが良さそうだな。


続いて青梗菜炒め・バンバンジー・イカのチリソース炒めを頼んだ。点心ほどではないけど、この3品も提供には多少時間がかかった。だが、初回で提供タイミングを理解したので、そこまで待っている気分ではなかったな。


時間無制限のゆっくり食べ放題、残り時間を気にせず食べられるのはいいねえ。だが、多少デメリットもある。というのは、ゆっくり食べると満腹感を覚えるので、待っている間にだんだんお腹いっぱいな気がしてくる。それでなくても、ここに来る前に焼き小籠包を食べていたので、なんだかお腹いっぱいな気分になってきた。

締めにチャーハンか焼きそばと思ったけど、食い切れる気がしないなあ。ってことで、再び蒸し物に戻って、ミニ肉まん・チマキを頼んだ。


このチマキが思いのほか美味かった。竹の皮の香りがよく、もっちりとしたもち米とタケノコのシャキッとした歯ざわりが良い。繰り返すが派手さはないけど、丁寧に作られていることがよくわかる料理だ。

締めにデザートの生プリンとやらを頂いたのだが、これだけちょっと物足りなかったなあ。


カラメルのないプリンで味がちょっとぼんやりした感じ。それでもお腹の具合が許すならまだまだ食えただろう。なにしろ時間無制限なんだから、その気になったらまだまだオーダーできた。

総じて、満足度の高い食事ができたと思っている。1人で来てしまったために3品ずつしか頼めず、またオーダーの配分を考慮する必要を感じたが、工夫次第でさらに満足度を高めることも可能であると感じた。

中華街の食べ放題には当たりはずれがあると言われているが、はずれをひくのもまた一興。ネットやSNSの情報を鵜呑みにせず、自分でたしかめてみるのも良いのではないだろうか。自分好みのピッタリのお店に出会えるかも?


・今回訪問した店舗の情報

店名 慶華楼
住所 神奈川県横浜市中区山下町143 B1F
時間 9:40~22:30(L.O.21:30)

参考リンク:慶華楼
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24