東京都は2025年11月末、物価高対策として都の公式アプリ「東京アプリ」をダウンロードして、マイナンバーカードと連携して本人認証した都民に、7000円分のポイント付与に4000円プラスして、合計1万1000円を付与することを発表した。

1万1000円もポイントもらえるの!? ところで東京アプリって何をするものなの? わからないので、とりあえずアプリをダウンロードして起動してみたんだけど、これって意味あるアプリなのかな……

・東京アプリをインストール

ポイント付与の対象となるのは、15歳以上の都民全員で、9割が利用することを想定しているそうだ。それでその付与がいつ行われるかについて小池知事は、11月28日の定例会見で「速やかに実施する」として明言は避けたようだ。

明言を避けたのには理由があり、まず「マイナンバーによる本人認証」は12月15日から26日まで実施される「都民参加型の最終検証」で利用が可能になること。そして12月都議会で補正予算案が可決される必要がある。これらを経た後に具体的な付与の時期が示されるものと思われる。

いずれにしても、アプリをインストールしておかなければ話にならない。もしも現段階で利用できる何かがあるのなら、インストールしておいても損はないだろう。


ってことで、私はインストールしてみることにした。ちなみに私はAndroid端末を使用しており「Google Play」からアプリをダウンロードした。iPhoneユーザーの方は「App Store」からダウンロードして頂くことになる。


・使ってみると……

さて初回起動時、まずは新規登録する必要がある。


メールアドレスとパスワード(再入力も)を入力すると……。


アドレスに認証コードが送られるので、その6桁の数字を入力する。


続いて電話番号を入力して、その番号に認証コードを送信する。


電話番号の認証が完了すると、アカウント情報として名前と性別を登録する。


そうしてようやくアプリを利用可能となる。ホーム画面上部には保有ポイントが表示されている。お知らせの下に「ポイント交換と「チケット交換」のボタンが表示されている。獲得したポイントは民間サービスのポイントや、都立施設等のチケットに交換することが可能だ。


交換できるサービスは現段階(2025年12月3日)で「au Pay」「dポイント」「メルカリポイント」「楽天キャッシュ(楽天ペイ)」「Vポイント」である。


そのポイントは、イベントの参加やアンケートの回答などで獲得することができる。もちろん、予定されている1万1000円分のポイント付与も各種サービスポイントへ交換可能だ。


それで現段階でこのアプリでできることはほとんどない。実施中のキャンペーンに参加してポイントを獲得することもできるけど、近場では数が限られるし、そもそもイベントそのものがそう多くない。

現在は行政サービスの項目を開いて「サービスを開く」の項目をタップすると、ブラウザが開いて各種サイトに遷移してしまう。たとえば「すぐできる! キャッシュレス納税」という項目を見ると……。


その先は「主税局」のウェブページ。これらのページはアプリがなくても、そもそも見ることができる。そうすると、アプリを利用する意義が今のところは見つからない。


最終的には、行政手続きや都民生活に必要なサービスをアプリ内で一元的に完結させる計画とのことだが、今のところはただのリンク集のような形になっている。

12月中旬の「都民参加型の最終検証」を経て、実際にポイント付与が行われた後は、より活発な情報発信や、各種キャンペーンを実施するものと思われる。それまではあまり用途がないのが正直なところ。

いずれにしても、ポイント付与が始まってから慌てることがないように、アプリはあらかじめインストールしておいた方が良いのかもしれない。


参考リンク:東京都公式アプリ[1,2,3]、CNET Japan毎日新聞
執筆:佐藤英典
Screenshot:Android(GooglePlay、東京アプリ)