いやー、凱旋門賞アツかったですね。日本馬勝利の夢は未来に託されたが、それはそれ。凱旋門賞は、そのお祭り感も楽しいものだ。いつかパリで現地観戦したい。

そんな感じでSNSで現地パリの様子を検索したら、アルゴリズムの仕様でか、私のTL(タイムライン)がパリ情報だらけに。その中に興味深い情報が紛れていた。

とらやパリ店が45周年で、限定商品を出している……だと? 日本で買えるもよう。これは食べるしかないだろ!!

・とらや

ということで、とらやへ。パリ店45周年関連商品は複数あるが、特に興味深いヤツを購入してきたのがトップの画像。「小形羊羹 ポムカルバドス 5本入」だ。価格は2214円。

店舗ではパリ店45周年を知らせるポップ的なものも出ていた。写真が白黒でめっちゃ昔感がある。いや45年前はけっこう昔か。


外箱からして最高にJaponしてる。蓋を開けるとこう。


日本語と英語で解説が書かれている。林檎とカルバドスを合わせた羊羹だそう。外箱に描かれていたオレンジ色の木の実がポムなのだろう。


そして羊羹には、刻んだ林檎が仕込まれているらしい。そのためだろうか。賞味期限は26年1月までだった。羊羹にしては短めな気がする。


羊羹本体の個包装用の箱側面にも、簡単な説明が書かれている。日本語でも書かれているが、必ず英文でも書かれている点にグローバルみを感じる。


箱の中身はこう。


そしてようやく羊羹にご対面。あー、なるほど。林檎の香りがする


羊羹というものは、内容物の香りが出にくいタイプの菓子だと思う。それでもフワッと林檎が香り、期待が高まっていく。よく見たら半透明の内部に何か、黄色いものが見えるな。

これが解説に書かれていた、刻まれた林檎か。ふむ……見るからに林檎片はとても小さい。それに、まるでドライフルーツみたいにシナシナなビジュアル。このサイズの林檎が、どの程度主張できるものなのかは疑問だ。


・ポムってる

では食べてみると……うぉおおおお! これは凄いぞ! もう羊羹の表面が舌に触れた瞬間からポムカルヴァドス……!!! めっちゃポムポムしてる。

いやでもちゃんと羊羹特有の、練られた豆感もある。ガチで美味いなこれは。そして内部に仕込まれた無数の林檎片が、ときおりシャクっとする! マジかよ。あのサイズ&状態でシャクシャクできんの?

ほとんど林檎片は主張できないのではないかと考えていたが、これは想定外だ。さすが、とらや。日本の誇る、最強格の和菓子メーカーは伊達ではないということか。なんせ後陽成天皇の時代から皇室御用達だからな。

ということで、とらやのパリ店45周年限定羊羹「ポムカルバドス」。これはガチだ! 間違いなく特別な羊羹と言えるクオリティ。

まあ一般人的に、とらやの羊羹は特別なシーンでの贈答品としてのイメージも弱くない。ゆえに商品全てが特別と言っていいクオリティかもしれないが、「ポムカルバドス」はランクが違う。贈り物にするには勿体ない。全部ひとり占めするべき。

これを1日1本食う生活をしたら、それだけで前向きに生きられそう。これは2025年の羊羹の中で、最も食べておくべきものの1つ。

オンライン販売はすでに終了しているため、残すは店舗販売のみ。10月中旬までの予定になっているのでお早めに。

参考リンク:とらや
執筆:江川資具
Photo:RocketNews24.