おや、なんだいこれは? 今は8月末。京都駅で新幹線を待っていたところ、土産物売り場で興味深いものを見つけた。金の箱に入ったブラックサンダーだ。

新発売らしく、京都限定とも書かれている。ふむ、「京都ブラックサンダー お濃茶」というのかい。1296円で8個入っているらしい。ググると、7月16日から売られていたもよう。

京都限定の抹茶のブラックサンダーと言えば、緑の箱のやつ(20個入り、1452円)がお馴染みだ。しかし新しく出た金のやつは、緑の2.6倍も抹茶原料を使用しているらしい。じゃあ、食べ比べるしかないよなぁ……!

・金と緑

という感じで買ってきたのがこちら。どちらも抹茶味なので、前からあるやつは緑、新しい奴は金のブラックサンダーと呼称する。


緑の成分はこんな感じに対し


金の成分はこう。まあ、ほとんど同じだ。しかし金の方は小麦粉の次に抹茶が書かれており、油脂加工食品内にも抹茶がある。


基本的に量が多い順で書かれるものなので、2.6倍は伊達ではないのだろう。

箱を開けるとこんな感じ。


金の方にだけ、どういうものか説明する感じの紙が入っていた。表面のチョコだけじゃなく、内部にも抹茶風味チップが仕込まれているもよう。


裏返すと、緑のやつの解説も書かれた親切設計なことが発覚。比較しやすくて助かる。なるほど、緑の方には内部に抹茶系の何かしらは仕込まれていないのだな。


1袋のサイズは同じと見ていいだろう。


開けると、色がだいぶ違うことが明らかに。金の方が深い緑色をしている。


重さは……緑が13グラムで


ふむ。金は14グラムと出た。ほぼ一緒という認識で良さそうな気がする。


・緑

実は私は、緑のやつを食べるのも初めてだ。ここは順当に、先輩格である緑から食べてみよう。おぉ、けっこうガッツリと抹茶味が効いているではないか!

正直に言って、何か特別な美味さを感じるような抹茶味ではない。私の感想では本当に無難な抹茶チョコ味だが、自認は応仁の乱以来の衝撃らしい。

まあ、物事には常に多くの視点が存在する。こいつにも応仁の乱以来な衝撃を感じられる視点がどこかにあるのだろう。

個人的に、緑に対しては味よりも戦略的な部分で感心した。まず京都限定というところと、平箱で沢山入っているという点だ。会社とかに持って行くお土産として便利に思う。

これだけ買って、”皆さんでどうぞ” とか書いた付箋を張り付けて、オフィスにおいておけば義理が果たせそうじゃないか。絶妙にその辺りも狙って作られた感。


・金

それではお待ちかね、金の番だ。8個で1296円はけっこうな価格だが、最近は抹茶の価格が高騰しているとニュースで見た。それが2.6倍なので仕方がないのかもしれない。

食べてみると……おっ! 本当に濃いぞ!! ちゃんと1口で分かるレベルで差別化されている。これはエラい! 

この手の駄菓子で、同じ抹茶味で、抹茶の濃さだけで明確に差を出していくというのは簡単ではないと思うのだ。食感面とかでの差別化に逃げることもできたろうに。

なお、美味さの面では緑と同等だと思う。どちらもザクザクで抹茶味なブラックサンダーだ。しかし金は明らかに緑よりも抹茶が濃い。「京都ブラックサンダー お濃茶」の名の通り、濃さで勝負している。

緑は同僚や知人へのお土産に、金は自分へのお土産に良さそう。京都限定だが、オンラインショップならどこからでも購入可能だ。

参考リンク:ブラックサンダーお濃茶
執筆:江川資具
Photo:RocketNews24.
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