日本語における “二大悪口” といえば「バカ」と「アホ」である。次いで「まぬけ」や「とんちんかん」が地域や年代によって入って来ると思われるが、圧倒的に強いのはやはり「バカ」と「アホ」であろう。

そのうちの1つ「アホ」を大企業が堂々と打ち出しているとしたら、みなさんはどう思われるだろうか? つい先日、別件で訪れた『くら寿司』で私は目を疑ってしまった。客に向かって「アホ」だと……?

・アホとの遭遇

まどろっこしいことは抜きにして「アホ」について説明したい。私がくら寿司で「アホ」を発見した経緯はこうだ。


くら寿司に「月見バーガー」を食べに行く



タッチパネルを操作する



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アホ」を発見する


あまりに唐突な「アホ」との出会いに一瞬脳の理解が追い付かなかった。例えばギャグ漫画を読んでいるときならば驚かないが、まさか「くら寿司」のタッチパネルで「アホ」の文字を発見するとは……!



・アホとは

気になり調べてみたところ、どうやら「アホ」は「大阪・関西万博店」での人気メニューとのこと。現在くら寿司では万博の人気メニュー3品を販売しており(店舗によっては5品)、そのうちの1つが「アホ」のようだ。

「アホ」は世界屈指の親日国としても知られる「パラオ共和国」のスイーツで、ココナッツを使用した “南国風のおしるこ” らしい。ふむ、過去に2回パラオへ行ったが知らんかった。

日本統治時代があったことから、今でもトイレを「べんじょ」、弁当を「べんとー」、飲酒を「つかれなおす」というパラオ。それだけに「アホ」も意味深ではあるが、アホは純粋にココナッツのデザートのようだ。

ついでに言っておくと万博メニューの残りはハンガリーの「鴨のロースト トリュフソース」と、マダガスカル共和国の「マダガスカルバニラパンケーキ」の2つ。価格はいずれも115円(店舗によって異なる)である。

・アホ食い

外国語とはいえむしろ積極的に「アホ」を打ち出しているくら寿司。よかろう……! というわけで「アホ」を食べてみることにした。結果……


アホうまいッッ!


想定内といえばこの上なく想定内の味ではあるが、ココナッツミルクと白玉団子の相性は良好。要するに「タピオカココナッツミルク」の白玉団子版が「アホ」ということなのだろう。

なのでココナッツミルクさえ苦手で無ければ「アホ」は美味しいスイーツである。アホらしいと思うが、騙されたと思って「アホ」を召し上がってみていただきたい。アホはウマい。


なお、くら寿司 大阪・関西万博店には世界70カ国もの料理が味わえるそうなので、現地に行かれる方は1度立ち寄ってみてもいいだろう。ただしメチャメチャ混んでいるようなので、事前予約は必須だ。

というわけで、くら寿司の「アホ」はアホっぽく見えるけどアホうま! 踊るアホに見るアホ。同じアホなら食べなきゃ損である。

参考リンク:くら寿司
執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.